少年による詐欺事件の取調べ

少年による詐欺事件の取調べ

少年による詐欺事件の取調べについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

千葉市美浜区に住んでいるAさんは(17歳)は、高校の先輩であったBさん(21歳)に、千葉市美浜区に住んでいるVさんという人の家へ行き、荷物を預かりに行くよう言われました。
Bさんから「交通費とお礼程度のお金は出すから頼む」と言われたAさんは、先輩の頼み事なのだからと了承し、Vさんから荷物を預かり、Bさんに渡しました。
すると後日、Aさんの自宅に千葉県千葉西警察署の警察官がやってきて、Aさんは詐欺罪の容疑で逮捕されてしまいました。
どうやら、Bさんは複数人で詐欺行為をしており、Aさんはその詐欺の被害金を運ばされていたということのようです。
Aさんは、まさか自分が詐欺に加担しているとは思っていなかったと主張していますが、取調べで主張を続けられるか不安に思っています。
Aさんを心配したAさんの両親は、少年事件も取り扱っている弁護士に相談してみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・少年による詐欺事件の取調べ

成人による刑事事件では、起訴・不起訴、有罪・無罪が判断され、有罪となった場合は処罰されることになります。
しかし、少年事件では原則として起訴・不起訴の判断もなく有罪・無罪の判断もありません。
そして、基本的に少年に下される処分は刑罰ではなく、少年の更生のための処分(保護処分)です。
少年事件では、年齢も幼い少年の柔軟性を考慮し、その後の更生を重視しているのです。
少年はその柔軟性ゆえに更生を期待されているということですが、その一方で、柔軟であるために周りの環境に左右されやすいという一面も持っています。
例えば、今回の事例のような詐欺事件でも、詐欺の被害金の受け取り役や運び役などを言葉巧みに任されてしまう、というケースも多く存在します。

少年事件が家庭裁判所に送られてからは成人の刑事事件と全く異なる手続きを踏んでいきますが、警察などから取調べを受ける捜査段階では、成人の刑事事件と大きく変わらない手続きとなります。
当然、今回のAさんのように逮捕されることも考えられますし、逮捕されればそのまま1人で取調べを受けることになります。

少年事件では、警察などで行われる取調べで少年が意図しない供述をしてしまうことがままあります。
先述したように、少年は柔軟であるがゆえに周りに流されやすいという一面もあることから、誘導に乗ってしまってやっていないことをやったとする供述にされてしまったり、同意するつもりはなかったにもかかわらず同意させられてしまったりするケースもあります。
また、大人の警察官や検事に対して委縮してしまい、自分の主張を満足に伝えられないというケースも考えられます。
もちろん、少年事件であることを前提に、穏やかに取調べが行われることが望ましいですが、現実はそういった取調べばかりではありません。
特に否認事件の場合、少年相手であっても厳しい取調べがなされる可能性があるため、注意しなければなりません。

ではどのように対応すべきかというと、やはり早期に弁護士に相談することがおすすめされます。
弁護士が少年に直接会って、少年の現状や持っている権利、取調べ対応の注意点、これからの見通しや手続きなどを説明することで、何もわからずに意図せず不利な供述をしてしまうといったリスクを軽減することが期待できます。
家族とも満足に会えないような状況で少年の味方として活動する弁護士と面会することは、少年の心理的な負担軽減にも結び付きます。
家族としても、弁護士を通じて少年の様子を知ったり家族の様子を伝えたりすることができるため、安心につながるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、逮捕されてしまった方向けの初回接見サービスというサービスを行っています。
刑事事件だけでなく少年事件も専門に取り扱う弊所弁護士が、逮捕されてしまった少年に直接会って丁寧に説明・アドバイスを行います。
もちろん、ご依頼いただいたご家族等にも、少年事件の手続きや見通し、可能な弁護活動等幅広い説明・アドバイスを行うこともできます。
お子さんが詐欺事件逮捕されてしまった、少年事件を起こしてしまったという状況でお困りの際は、まずは遠慮なく弊所弁護士までご相談ください(お問い合わせ先:0120-631-881)。

 

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