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生成AIで作成した画像を使用し女性になりすましてSNSで知り合った男性から金銭を騙し取った男を逮捕

2024-04-25

生成AIで作成した画像を使用し女性になりすましてSNSで知り合った男性から金銭を騙し取った男を逮捕

出会い系

生成AIで作成した画像を使用し女性になりすまして、SNSで知り合った男性を騙して電子マネー10万円分を送金させたとして詐欺罪の疑いで男が逮捕された事件について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

事件概要

京都府中京警察署は、生成AIで作成した女性の写真を使って女性になりすまし、SNS上で知り合った男性Vを騙して電子マネー10万円分を送金させた疑いで、無職の男A(35)を逮捕した。
Aは、生成AIを使って生成した女性の画像と動画を、SNSのアイコンや投稿に使用して、女性になりすまし、投稿にコメントしてきた男性ユーザーV等に対しDMを送り、電子マネーと引き換えに直接会うことを持ちかけていた。
京都府中京警察署によると、Aは、少なくとも3人の男性ユーザーから直接会うこと条件に電子マネーを合計10万円分送金させながら、実際には待ち合わせ場所に向かわずにドタキャンしたとされる。
電子マネーを送金した男性ユーザーから警察に被害届が提出された結果、Aは逮捕された。
取調べに対しAは、「お金が欲しくてやった。騙される方が悪いと思う」などと容疑を認める供述をしている。
(フィクションです)

詐欺罪とは

刑法246条1項
人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。

「人を欺いて財物を交付させた」というのは、①被害者を欺いて(欺罔行為)、②それにより被害者が錯誤に陥り、③その錯誤に基づいて被害者が処分行為を行い、④その処分行為により財物が行為者に移転する、ということを意味します。

本件では、Aは、生成AIを用いて生成した女性の画像や動画を用いることで自身が女性であるかのように振る舞って、男性ユーザーを騙して電子マネーを送金させていますから、詐欺罪が成立する可能性があります。
第一に、詐欺罪となりうる欺罔行為(①)とは、財物の交付に向けて人を錯誤に陥らせることをいい、その内容は財物の交付の判断の基礎となる重要な事項を偽ることであるとされています。
Aは、色仕掛けで電子マネーを送金させようとして、生成AIを用いて生成した女性の画像などを用いることで自身が女性であると男性ユーザーに信じ込ませ、電子マネーを払えばAに会うことができるという錯誤に陥らせたようです。
仮に、V等が、Aの投稿は生成AIによって生成された実在しない女性であり、投稿主であるAが男性であると知っていたら、Aと会いたいとは思わなかったでしょうから、Aに電子マネーを送金することもなかったと考えられますから、Aは財物交付の判断の基礎となる重要な事項を偽ったと言えそうです。

したがって、Aは、V等を欺いて(①)、その欺罔行為によりAが女性であり電子マネーを送金すればAに会うことができるという錯誤に陥らせ(②)、その錯誤に基づいて電子マネーをAに送金させ(③)、その処分行為により電子マネーがAに移転したと言えそうですから、詐欺罪が成立する可能性があります。

できるだけ早く弁護士に相談を

詐欺罪は被害者のいる犯罪ですから、被害者との間で迅速に示談を結ぶことが重要です。
早期に示談を結ぶことができれば不起訴処分となる可能性があります。仮に不起訴処分となれば前科がつくこともありません。
起訴後に示談が成立した場合でも、罪の減軽や執行猶予付判決が得られる可能性がありますから、遅くとも判決が下される前の段階で示談を締結することが重要です。

本件のようにAが逮捕されている場合、独力で示談交渉することは不可能ですが、仮に逮捕されていなかったとしても、加害者が自ら示談交渉することは得策ではありません。

本件V等からすれば、Aは女性になりすまして色仕掛けをしてきた相手なわけであり、Aに対して強い処罰感情を有しているでしょうから、示談交渉に応じてもらえない可能性が高いです。

そこで、示談交渉は交渉のプロである弁護士に一任することをおすすめします。
加害者からの連絡を拒絶する被害者であっても、弁護士が相手であれば、示談交渉に応じてくれることは少なくありません。

弁護士弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は、豊富な示談交渉の経験を持つ法律事務所です。
詐欺事件をはじめとする刑事事件の豊富な弁護活動を行ってきた弊所の弁護士が示談交渉を行うことで、不起訴処分や罪の減軽、執行猶予付判決を得ることができる可能性があります。
できるだけ早い段階で一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
逮捕された方への弁護士の派遣無料法律相談のご予約は0120ー631ー881にて受け付けております。

SNS上で出会った相手の好意を利用して金銭を騙し取った詐欺事件

2024-04-18

SNS上で出会った相手の好意を利用して金銭を騙し取った詐欺事件

スマホ使用中

SNS上で出会った相手の好意を利用して、金銭を騙し取っとして詐欺罪の疑いで女が逮捕された事例ついて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

事件概要

京都府中京警察署は、SNS上で出会った相手から30万円を騙し取った疑いで、キャバクラ店に勤務する女A(25)を詐欺罪の疑いで逮捕した。
京都府中京警察署によると、女は、SNS上で出会った男性Vと数週間メッセージをやり取りしたのち、Vが自分に対し好意を抱いていることを利用して、「Vさんに会いたいけど、持病が悪化してしばらく入院して安静にしていないといけない。入院費が高額でもう会えないかもしれない」などと嘘をついて、Vから30万円を自身の口座に振り込ませた疑いが持たれている。
取調べに対しAは、「お金が欲しくてやった。騙して申し訳ないと思っている」として容疑を認めている。
(フィクションです)

詐欺罪とは

刑法246条1項
人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。

「人を欺いて財物を交付させた」というのは、①被害者を欺いて(欺罔行為)、②それにより被害者が錯誤に陥り、③その錯誤に基づいて被害者が処分行為を行い、④その処分行為により財物が行為者に移転する、ということを意味します。

本件では、女はSNSで知り合った男性Vの好意を利用して、持病のためお金が必要と嘘をついて30万を騙し取ったようですが、詐欺罪が成立するのでしょうか?。

まず、詐欺罪となりうる欺罔行為(①)とは、財物の交付に向けて人を錯誤に陥らせることをいい、その内容は財物の交付の判断の基礎となる重要な事項を偽ることであるとされています。
女は、入院費という名目でVから30万円を自身の口座に振り込ませようとして、持病が悪化して入院費用が必要だと嘘をついてVを錯誤に陥らせています。
仮に、入院費が必要というのが嘘とわかっていれば、Vは30万を振り込むことはなかったでしょうから、Aは財物交付の判断の基礎となる重要な事項を偽ったと言えそうです。

したがって、Aは、Vを欺いて(①)、その欺罔行為によりVは入院費が必要だと錯誤に陥り(②)、その錯誤に基づいて30万円をAの口座に振り込み(③)、その処分行為により30万がAに移転したと言えそうですから、詐欺罪が成立する可能性があります。

できるだけ早く弁護士に相談を

詐欺罪のように被害者のいる犯罪では、被害者との間で示談を成立させることが重要となります。
というのは、早期に示談が成立していれば不起訴処分となる可能性がありますし、起訴後に示談が成立した場合でも、罪の減軽執行猶予付判決が得られる可能性があるからです。

ただし、本件ではAは逮捕されていますから自力でVと連絡をとり示談交渉を進めるのは事実上不可能です。
仮に逮捕されていなかったとしても、Vからすると、Aは自分の好意を利用して30万円もの大金を騙し取った相手ですから、強い処罰感情を有していて示談交渉に応じてくれない可能性が高いです。

そこで、示談交渉は交渉のプロである弁護士に一任することをおすすめします。
加害者からの連絡を拒絶する被害者であっても、弁護士が相手であれば、示談交渉に応じてくれることは少なくありません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は、詐欺事件をはじめとする豊富な弁護経験を持つ法律事務所です。
示談交渉の豊富な経験のある弁護士が示談交渉を行うことで、不起訴処分罪の減軽執行猶予付判決を得ることができる可能性があります。
できるだけ早い段階で一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
逮捕された方への弁護士の派遣無料法律相談のご予約は0120ー631ー881にて受け付けております。

銀行の口座を売却したら口座が詐欺に使われてしまった事例

2024-04-11

銀行の口座を売却したら口座が詐欺に使われてしまった事例

通帳

売却した口座が詐欺事件に使用され警察署から呼び出しを受けた事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

新社会人であるAさんは就職を機に親元を離れ、京都市下京区で一人暮らしを始めました。
一人暮らしをしていくうえでお金が入用だと考えたAさんは、SNSで副業の募集がないか探しました。
すると、「銀行の口座を1つ売却するごとに2万円を支払う」という投稿を見つけ、使用していない口座を持っていたAさんは投稿主にメッセージを送りました。
翌日、Aさんの下に銀行のキャッシュカードと通帳、暗証番号を送ってほしいというメッセージが届きました。
Aさんは指定された住所にキャッシュカードと通帳、暗証番号を書いた紙を送り、後日、Aさんが指定した口座に2万円が振り込まれました。
1か月後、Aさんが売却した口座が詐欺事件に使用されたとして、京都府下京警察署から呼び出しを受けました。
(事例はフィクションです。)

口座の売却

犯罪による収益の移転防止に関する法律第28条2項 
相手方に前項前段の目的があることの情を知って、その者に高額電子移転可能型前払式支払手段利用情報を提供した者も、同項と同様とする。通常の商取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で、高額電子移転可能型前払式支払手段利用情報を提供した者も、同様とする。

犯罪による収益の移転防止に関する法律(以下「犯罪収益移転防止法」といいます。)第28条2項後段では、銀行のキャッシュカードや通帳を通常の商取引行為などやその他正当な理由なく、有償で譲渡した場合について規定しています。
今回の事例のAさんはキャッシュカードと通帳を第三者に売却しています。
お金欲しさに第三者にキャッシュカードと通帳を渡す行為は、通常の商取引行為などや正当な理由のある行為などではないでしょうから、Aさんがキャッシュカードと通帳を売却した行為は犯罪収益移転防止法第28条2項後段が規定する行為にあたる可能性があります。
ですので、Aさんの行為は犯罪収益移転防止法違反が成立する可能性のある行為だといえます。
犯罪に使用されると知らなかった場合でも、上記行為による犯罪収益移転防止法違反は成立しますから、銀行口座等の売却には注意が必要です。

犯罪収益移転防止法第28条2項の規定に違反し、犯罪収益移転防止法違反で有罪になった場合には、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科されます。(犯罪収益移転防止法第28条1項、2項)
併科というのは懲役刑と罰金刑を両方科すという意味です。
ですので、懲役刑を科されたうえで罰金も払わなければならないといった状況に陥る可能性があります。

また、今回はAさん名義の口座が詐欺事件に使用されているようですから、Aさんは詐欺罪の容疑をかけられる可能性があります。
詐欺罪の法定刑は10年以下の懲役です。
罰金刑がありませんので、詐欺罪で有罪になると、必ず懲役刑を科されます。
身に覚えがなくとも、売却した自分名義の口座が詐欺事件で使用されることによって、詐欺罪で有罪になってしまう可能性があります。
ですので、身に覚えのない事件に巻き込まれないようにするためにも、口座の売却や譲渡はしないようにしましょう。

また、詐欺罪の容疑をかけられた場合には詐欺事件に加担していないことを裁判官や検察官に認めてもらう必要があります。
弁護士による取調べ対策や証拠収集などによって、詐欺罪の容疑を晴らせる可能性がありますので、売却した口座などが詐欺事件に使用された場合には、お早めに、弁護士にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、無料法律相談を行っています。
無料法律相談のご予約は、0120ー631ー881までお電話ください。

【事例紹介】無銭飲食をしたとして詐欺罪で逮捕された事例 北海道帯広市

2024-04-04

【事例紹介】無銭飲食をしたとして詐欺罪で逮捕された事例 北海道帯広市

逮捕

無銭飲食をしたとして詐欺罪の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

北海道帯広市の焼き肉店で支払う意思と能力がないにも関わらず食事の提供を受け、代金を踏み倒そうとした帯広市の無職(住所と職業は自称)の男(64)が詐欺の現行犯で逮捕されました。
男は(中略)、帯広市大通南12条の焼き肉店で、約2400円分の食事の提供を受けましたが、代金の支払いを拒否しました。
従業員の通報を受けて駆け付けた警察官が話を聞いたところ、男は代金に見合う所持金がなく、当初から支払いの意思がなかったことが分かり、詐欺の現行犯で逮捕しました。
調べに対し男は「警察に捕まりたかった。金はないけど良い物を食べたかった」と話しています。
(後略)
(4月4日 北海道ニュースUHB 「「警察に捕まりたかった…金はないけど良い物が食べたかった」焼き肉店で約2400円分の食事の提供を受けるも代金支払い拒否―64歳の男を詐欺の現行犯で逮捕 北海道帯広市」より引用)

無銭飲食と詐欺罪

刑法第246条1項
人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。

詐欺罪とは、簡単に説明すると、財物の交付にかかわる重大なうそをつき、うそを信じた相手から財物を受け取ると成立します。

今回の事例では、容疑者は支払えないことがわかったうえで約2400円分の飲食をしたようです。
今回の事例で報道されているように、飲食店で飲食をしたにもかかわらず代金を支払わない行為を無銭飲食といいます。
無銭飲食詐欺罪にあたるのでしょうか。

通常、店側は注文をされた時点で食事後に代金を支払ってもらえると思うでしょう。
ですので、代金を支払う意思がないのに注文をする行為は、お店に対して代金を支払うとうそをついていると解釈することができます。
お店は代金が支払われないと知っていれば食事を提供しないでしょうから、交付にかかわる重大なうそをついたと考えられ、代金を払われると信じているお店から食事を受け取っているわけですから、無銭飲食では詐欺罪が成立する可能性があります。

今回の事例でも、実際に容疑者が支払う意思と能力がないにもかかわらず、食事を注文し、代金を支払わなかったのであれば、詐欺罪が成立する可能性があります。

詐欺罪は罰金刑の規定がなく、有罪になると必ず懲役刑が下されることになります。
懲役刑が下された場合には刑務所に行くことになるのですが、執行猶予付き判決を得ることができれば、刑務所に行かずに済む場合があります。
被害額が約2400円の詐欺事件では、実刑判決を科されないのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、犯行態様が悪質であったり、余罪や前科がある場合には被害額が少なくても実刑判決が下される可能性があり、被害額が少ないからといって必ずしも執行猶予付き判決を得られるわけではありません。
ですので、執行猶予付き判決の獲得を目指す場合には、執行猶予付き判決獲得にむけた弁護活動が重要になってきます。

執行猶予付き判決獲得に向けた弁護活動の例として、示談交渉が挙げられます。
今回の事例のような無銭飲食による詐欺事件だと被害者はお店であり、お店の責任者と示談を締結することになります。
お店相手の示談の場合にはお店の方針から示談に応じてもらえないことも少なくなく、示談交渉が難航するおそれがあります。
弁護士が間に入って示談交渉をすることで示談に応じてもらえる場合もありますから、示談交渉を行う際は、一度弁護士に相談をすることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、無料法律相談を行っています。
無銭飲食など詐欺事件でお困りの方は、ぜひ一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

【事例紹介】2億5千万円をだまし取られた事例②

2024-03-28

【事例紹介】2億5千万円をだまし取られた事例②

詐欺電話を受ける高齢者

前回のコラムに引き続き、2億5千万円をだまし取られたとして特殊詐欺事件で捜査されている事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

千葉県警松戸署は18日、松戸市内に住む無職女性(75)が特殊詐欺で現金約2億5千万円をだまし取られたと発表した。
署によると、女性宅に(中略)警察官や検察官を名乗る男らから「あなた名義の携帯電話が購入され、不正に使われて被害届が出ている」「あなたも共犯者に含まれているため、加担していないか調べる必要がある」などとうその電話があった。
男らは、さらに女性の資産状況を調査するといい、「今の銀行口座を凍結しなければいけないが、インターネットバンクの口座であれば凍結せずに済む」として、ネットバンクに複数の口座を開設させた。その後、女性に自分の銀行口座からネットバンクの口座に計約2億5千万円を送金させて暗号資産(仮想通貨)に交換させるなどし、だまし取ったという。
(後略)
(3月18日 朝日新聞デジタル 「暗号資産にも交換させられ・・・、特殊詐欺で女性が2億5千万円被害」より引用)

詐欺罪と弁護活動

今回の事例では被害者が約2億5千万円をだまし取られたと報道されています。
報道が事実であった場合には、どのような刑罰が科されるのでしょうか。

前回のコラムで解説したように、今回の事例では詐欺罪が成立する可能性があります。
詐欺罪の法定刑は、十年以下の懲役です。(刑法第246条1項)
ですので、詐欺罪で有罪になった場合には10年以下の懲役刑が科されることになります。
詐欺罪には罰金刑の規定がありませんので、罰金刑が科されることはありません。
繰り返しになりますが、詐欺罪で有罪になった場合には、100%の確率で懲役刑が科されます。

初犯である場合には重い刑罰を科されることはないと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
確かに初犯と再犯では、再犯の方が悪質性が高いとされ刑罰が重くなる傾向にあります。
しかし、だからと言って初犯では科される刑罰が軽くなるというわけではありません。
特に今回の事例では、被害額が約2億5千万円と非常に高額です。
被害額が高額であることから弁償は難しいでしょうし、悪質性が高いと判断される可能性が非常に高いと思われます。
ですので、今回の事例では初犯であっても、被害額の高額さから、重い刑罰が科されても不思議ではありません。

弁護士に相談をすることで少しでも科される刑罰を減らすことができる可能性があります。
例えば、全額は難しくとも一部だけでも弁償を行うことで有利な事情として考慮される可能性があります。
被害者に弁償を提案すれば絶対にお金を受け取ってもらえると思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、厳しい処罰を受けてほしい思いから受け取ってもらえない場合があります。
そういった場合でも加害者本人が提案するのではなく、弁護士から提案することで受け取ってもらえる可能性があります。
一部でも弁償を行い弁護士が裁判官に主張することで、有利な事情として考慮され少しでも科される刑が軽くなるかもしれません。

また、被害者との間で被害額に争いが生じる場合があるかもしれません。
そういった場合には裁判で争うことになりますから、事前の準備が重要になってきます。
詐欺事件の豊富な弁護経験を持つ弁護士が十分な証拠を集めて裁判官に対して主張することで、加害者側の主張が認められる可能性があります。
被害額によって科される量刑が変わってくる可能性がありますから、かけられている容疑の被害額と実際の被害額が異なっている場合には、弁護士に相談をすることが望ましいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス無料法律相談を行っています。
詐欺罪の弁護経験が豊富な弁護士に相談をすることで少しでも科される刑罰を軽くできる場合がありますので、詐欺罪でお困りの方は、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

【事例紹介】2億5千万円をだまし取られた事例①

2024-03-21

【事例紹介】2億5千万円をだまし取られた事例①

詐欺電話を受ける高齢者

2億5千万円をだまし取られたとして特殊詐欺事件で捜査されている事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

千葉県警松戸署は18日、松戸市内に住む無職女性(75)が特殊詐欺で現金約2億5千万円をだまし取られたと発表した。
署によると、女性宅に(中略)警察官や検察官を名乗る男らから「あなた名義の携帯電話が購入され、不正に使われて被害届が出ている」「あなたも共犯者に含まれているため、加担していないか調べる必要がある」などとうその電話があった。
男らは、さらに女性の資産状況を調査するといい、「今の銀行口座を凍結しなければいけないが、インターネットバンクの口座であれば凍結せずに済む」として、ネットバンクに複数の口座を開設させた。その後、女性に自分の銀行口座からネットバンクの口座に計約2億5千万円を送金させて暗号資産(仮想通貨)に交換させるなどし、だまし取ったという。
(後略)
(3月18日 朝日新聞デジタル 「暗号資産にも交換させられ・・・、特殊詐欺で女性が2億5千万円被害」より引用)

詐欺罪

刑法第246条
1項 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

詐欺罪とは簡単に説明すると、取引に関する重要なうそをつき、うそを信じた相手からお金などを受け取ると成立する犯罪です。

今回の事例では、警察官や検察官を名乗る男から被害者に電話があり「あなた名義の携帯電話が購入され、不正に使われて被害届が出ている」「あなたも共犯者に含まれているため、加担していないか調べる必要がある」などと言われたそうです。
さらに被害者は男らに銀行口座を開設させて約2億5千万円を送金させ暗号資産に交換させるなどしてだまし取ったと報道されています。

警察官や検察官でない者が警察官や検察官を騙ることはうそをついていることになります。
また、報道によると共犯者に含まれているという男らの話もうそだとされています。
被害者は実際に電話口の相手が警察官や検察官ではないと知っていたり、男らの話が作り話であると知っていればお金を送金しなかった可能性があります。
ですので、実際に男らが警察官などではなく、話もうそであった場合には、取引に関する重要なうそをついたといえそうです。

報道からでは明らかではありませんが、おそらく被害者が作った口座について、男らは暗証番号などを被害者から聞き出しており、男らが自由に使える状態になっているでしょう。
被害者は男らの言う通りに男らが自由に使えるであろう口座にお金を送金しているわけですから、男らはうそを信じた被害者からお金という財物を受け取っているといえ、報道が事実であれば、今回の事例では詐欺罪が成立すると考えられます。

また、今回の事例では被害者に口座に送金させた後、暗号資産へと変更させています。
暗号資産は財物にはあたらない可能性がありますが、財産上不法の利益にあたると思われれますから、146条2項に規定されている詐欺罪が成立すると考えられます。
財産上不法の利益とは、大まかに説明すると、債権などの有体物以外の財産的権利や利益を不法に取得することをいいます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス無料法律相談を行っています。
今回の事例では、被害額が大きく逮捕されてしまうリスクが非常に高いと思われます。
刑事事件では、逮捕後すぐに釈放に向けて動くことで釈放が認められる可能性がありますので、詐欺事件などでご家族が逮捕された方はお早めに弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

第三者に譲渡するつもりで銀行口座を開設した男を詐欺罪で逮捕

2024-03-14

第三者に譲渡するつもりで銀行口座を開設した男を詐欺罪で逮捕

通帳

第三者に譲渡するつもりで自己名義の預金口座を開設した男が詐欺罪で逮捕された事例ついて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

事件概要

京都府中京警察署は、第三者に譲渡する意図を隠して、自己名義の預金口座の開設を申し込み、銀行から預金通帳とキャッシュカードを受け取ったとして、京都市内に住む会社員の男性(40)を詐欺罪の疑いで逮捕した。
男性は、SNS上で知り合った人から副業を紹介され、複数の銀行口座を作ってそのキャッシュカードを送るように言われたので、新しく自己名義の預金口座を開設した。
(フィクションです)

詐欺罪とは

刑法246条1項
人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。

「人を欺いて財物を交付させた」というのは、①被害者を欺いて(欺罔行為)、②それにより被害者が錯誤に陥り、③その錯誤に基づいて被害者が処分行為を行い、④その処分行為により財物が行為者に移転する、ということを意味します。

本件で男は、詐欺罪で逮捕されています。
ただ、男は銀行口座を作りたいと考えて、銀行の担当者に対して、預金口座の開設の申込をしていますから、何も欺いてないようにも思えます。
本件のどのような点が欺罔行為に当たるとされたのでしょうか?
判例によると、「銀行の行員に対し、預金口座の開設を申し込むこと自体、申し込んだ本人がこれを自分自身で利用する意思であることを表しているというべき」だとしています(最高裁決定平成19年7月17日)。
つまり、本件では、男は、開設した預金口座を自分のために利用する意思はなく他人に譲渡するつもりであるにもかかわらず、銀行員に男が自己利用目的で開設しているかのように欺いていると言えます。
この点を捉えて、本件では、男による欺罔行為があったとされる可能性があります。
実際、銀行は、男が自己利用目的で口座を開設しようとしていると考えて、預金通帳とキャッシュカードを交付していますから、本件では詐欺罪が成立する可能性があります。

できるだけ早く弁護士に相談を

弁護士は検察官に対して処分交渉を行うことができます。
弁護士が検察官に不起訴処分を求める意見書を提出することで、不起訴処分を得られるかもしれません。

刑事事件では、執行猶予付き判決を得られたとしても有罪であることには変わりなく前科が付いてしまいます。
ですので、詐欺罪で有罪になれば、必ず前科が付くことになります。

今回の事例では男性は逮捕されていますし、会社に男性が詐欺事件の容疑をかけられていることを知られてしまっている可能性があります。
会社が事件のことを知っていた場合、当然会社は男性の処分について確認をするでしょうから、その際に有罪になってしまい前科が付いたと知ると、男性を解雇してしまうかもしれません。
この場合に、男性が不起訴処分を得られていれば、解雇を避けられる可能性があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、詐欺罪の豊富な弁護経験を持つ法律事務所です。
起訴前に詐欺事件に精通した弁護士に相談をすることで、不起訴処分を得られる可能性があります。
できるだけ早い段階で一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
逮捕された方への弁護士の派遣無料法律相談のご予約は0120ー631ー881にて受け付けております。

【事例紹介】SNS上で知り合った異性の恋愛感情を利用してお金をだまし取った事例

2024-03-08

【事例紹介】SNS上で知り合った異性の恋愛感情を利用してお金をだまし取った事例

スマホ使用中

恋愛感情を利用してお金をだまし取ったとして、詐欺罪の容疑で再逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

熊本県警熊本中央署は(中略)、東京都板橋区の容疑者(30)と横浜市瀬谷区の容疑者(53)を詐欺容疑で再逮捕した。
発表によると、(中略)仲間と共謀してSNSで中国籍で韓国に住む架空の男性になりすまし、茨城県土浦市の会社員女性(39)から複数回にわたって計約2455万円をだまし取った疑い。捜査に支障があるとして認否を明らかにしていない。
女性には直接会わず、SNSのやり取りで恋愛感情を抱かせ、様々な名目で金を詐取したとされる。海外の空港でかばんを盗まれたとして、パスポートの再発行の料金を要求したほか、イタリア・ローマの公的機関の職員を名乗り、男性が身柄を拘束されたとして司法取引に必要な費用を入金させたこともあったという。
(3月7日 読売新聞オンライン 「架空の中国籍男性なりすましSNSで恋愛感情抱かせ…39歳女性から2455万円詐取容疑」より引用)

詐欺罪

刑法第246条1項
人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。

詐欺罪は大まかに説明すると、財物を渡すうえで重要な事実についてうそをつき、そのうそを信じた相手から財物を受け取ると成立します。

今回の事例では、容疑者らが共謀してSNSで被害者とやり取りを行って恋愛感情を抱かせ計約2455万円をだまし取ったとされています。
報道によると中国籍で韓国に住む架空の男性になりすまして恋愛感情を抱かせ、パスポートの再発行代などの名目でお金をだまし取ったようです。
もしも被害者女性がやり取りをしていた人物が架空の人物だと知っていれば、恋愛感情を抱かずお金を渡そうと思わなかったかもしれません。
また、パスポートの再発行などがうそだった場合、それがうそだと知っていればお金を渡さなかったでしょうから、実際に容疑者らが架空の人物になりすまし、うそをつくことで被害者女性からお金をだまし取っていたのであれば、詐欺罪が成立する可能性があります。

詐欺罪と不起訴処分

詐欺罪の法定刑は10年以下の懲役ですので、罰金刑の規定はありません。
そのため、詐欺罪で有罪になってしまうと、必ず懲役刑が科されることになります。
詐欺事件などの刑事事件では、被害者と示談を締結することで、不起訴処分を獲得できる場合があります。
不起訴処分は起訴されない処分ですので、刑罰が科されることはありませんし、当然、前科も付きません。

示談を締結するとなると被害者と連絡を取る必要があるのですが、加害者本人が被害者と連絡を取ってしまうと、証拠隠滅を疑われてしまう危険性があります。
また、恋愛感情を利用してお金をだまし取ったとなると、被害者の処罰感情が苛烈であることが予想されますから、連絡自体、取ってもらえない可能性があります。
弁護士であれば、連絡を取ってもいいと思われる被害者もいらっしゃいますので、示談を考えている場合は、弁護士に相談をしてみることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス無料法律相談を行っています。
詐欺罪でお困りの方は、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

【事例紹介】SNSの副業広告にアクセスし350万円余りをだまし取られた事件

2024-02-29

【事例紹介】SNSの副業広告にアクセスし350万円余りをだまし取られた事件

詐欺の警告が出るデスクトップ

SNSに掲載されていた副業広告にアクセスし詐欺の被害にあったと思われる事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

長野県上水内郡内の60代の女性がSNSで見つけた広告にアクセスし、350万円余りの特殊詐欺被害にあいました。
警察によりますと、2023年11月中旬、女性はSNSで見つけた「副業で稼ぎましょう」「メールレディで稼げる」などと表示された副業に関する広告にアクセスし、会員登録したところ、相手から「希望者がいますので、連絡先を交換してください」「開示コードを入力しないと連絡先を交換できない」「開示コードを送るにはお金が必要なので振り込んでください」などとメッセージが送られてきたということです。
女性は(中略)複数回にわたり相手から指定された口座に合計356万円を振り込みました。
その後、さらに振り込みを要求されたことを不審に思い、女性は警察に相談して被害に気付いたということです。
(後略)
(2月29日 長野放送 「「メールレディで簡単に稼げる」SNSで見つけた副業広告にアクセス…60代女性が356万円特殊詐欺被害」より引用)

特殊詐欺

刑法第246条
人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。

大まかに説明すると、人に財物を交付させるための重要なうそをついて信じ込ませ、財物を交付させると詐欺罪が成立します。
今回の事例では、被害者女性が副業関係の広告にアクセスし開示コードを送るためにお金を要求され振り込んだそうです。
「開示コードを入力しないと連絡先を交換できない」や「開示コードを送るにはお金が必要なので振り込んでください」というメッセージが送られてきたそうなのですが、連絡先を交換するためにお金を振り込む必要があるというのは不自然ですし、特殊詐欺事件に巻き込まれてしまった可能性が高いと思われます。

では今回の事例のようなケースでは詐欺罪は成立するのでしょうか。

報道内容からでは詳細は明らかではないため推測になりますが、副業の斡旋を謳ってお金を振り込ませ実際に斡旋は行わないのであれば、副業を斡旋するとうそをついて、斡旋してもらえると信じた相手からお金を振り込ませているわけですので、詐欺罪が成立する可能性があります。

SNSでの広告

SNSを使用していると頻繁に広告が出てきます。
今回の事例のような副業に関する広告や美容グッズに関する広告など、広告の種類は多種多様です。
SNSに掲載されている広告の中には今回の事例のような詐欺だと疑われるような広告もあります。
安易に広告にアクセスをすることで、詐欺などの犯罪の被害にあってしまうどころか、気づかぬうちに闇バイトに加担させられ自らが犯罪行為を犯してしまうリスクもあります。
そういった事態を避けるためにも、安易に広告へはアクセスせず、副業に応募するときは安心できるサイトから応募することが大切です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、無料法律相談を行っています。
自主をするか迷っている方や詐欺罪などの容疑をかけられてご不安な方は、ぜひ一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

【事例紹介】当たり屋行為をして詐欺罪に問われた事例

2024-02-28

【事例紹介】当たり屋行為をして詐欺罪に問われた事例

詐欺で得たお金

知人に車に体当たりさせて交通事故を装い示談金をだまし取ったとして、詐欺罪の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

京都府警宇治署は27日、詐欺の疑いで、京都府城陽市の建築業の男(28)を再逮捕した。
再逮捕容疑は(中略)、京都府宇治市内の駐車場で、同市の会社員男性(29)運転の乗用車に知人を体当たりさせて交通事故を装い、(中略)同市内の公園で示談金を名目に200万円を支払わせた疑い。「金をだまし取ったことに間違いはない」と容疑を認めているという。
(後略)
(2月27日 京都新聞 「知人を車に体当たりさせ、示談金名目で運転手に200万円払わせる 容疑の男再逮捕」より引用)

当たり屋と詐欺罪

刑法第246条1項
人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。

詐欺罪は簡単に説明すると、人に取引にかかわる重要なうそをついて、うそを信じた相手からお金などを受け取ると成立する犯罪です。

今回の事例では、京都府宇治市内の駐車場で被害者男性が運転する車に知人を体当たりさせて示談金の名目で200万円を支払わせたと報道されています。
上記報道内容が事実だとすれば、被害者男性は交通事故の示談金名目で200万円を支払ったのでしょうから、実際に被害者男性が原因で交通事故が起きていないのであれば、おそらく示談金200万円は支払われなかったでしょう。
容疑者が知人を被害者男性の運転する車に体当たりさせたのであれば、示談金名目でお金を得るために重要な事実についてうそをついたと考えられます。
ですので、実際に容疑者の知人が被害者男性が運転する車に体当たりして、容疑者が被害者男性からお金を受け取ったのであれば、今回の事例では詐欺罪が成立する可能性があります。

共同正犯

今回の事例では容疑者の知人が被害者男性の運転する車に体当たりしたとされていますが、この容疑者の知人は罪に問われないのでしょうか。

刑法第60条
二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。

刑法第60条では共同正犯を規定しています。
共同正犯とは簡単に説明すると、2人以上で共同して犯罪を犯した場合も全員に罪が成立し、共犯者の行った行為についても責任を負うことをいいます。

今回の事例では、容疑者の知人がわざと被害者男性が運転する車に体当たりしたとされています。
報道されている内容が事実だとすれば、この行為は容疑者が示談金名目でお金を受け取る口実を作るための重要な行為だといえますので、たとえ示談金を要求した場に容疑者の知人がいなくても、容疑者と共同して詐欺行為をはたらいたと判断される可能性が高く、容疑者の知人も容疑者と同様に詐欺罪に問われる可能性があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、数多くの詐欺事件不起訴処分を獲得してきた実績のある法律事務所です。
詐欺事件に精通した弁護士に相談をすることで、不起訴処分を獲得できるかもしれません。
詐欺事件で逮捕、捜査をされている方は、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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