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携帯電話を不正に取得、譲渡し取調べ

2021-04-12

今回は、アルバイトとして携帯電話を不正に取得、譲渡し、検挙されるケースにつき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~
Aさんは、インターネットで「携帯電話を購入して指定された送り先に送付するだけの簡単なアルバイトです」という見出しのページを見て興味を持ち、連絡先の電話番号へ架電しました。

電話主は「携帯電話をあなた名義で購入し、私の指定する送り先へ送ってください。報酬は1回につき2万円です。購入に要した費用や電話代は私が支払うのであなたが支払う必要はありません」と言います。
Aさんはこの条件に応じ、携帯ショップを数店舗まわって複数台の携帯電話を購入し、指定された送り先へ購入した携帯電話を送付するという作業を3回にわたり行いました。
後日、Aさんは報酬として6万円を得ました。
ところが、購入費用や電話代は支払われず、Aさんのもとには大量の請求書や督促状が届いています。
先の電話主とも連絡がとれなくなってしまいました。

困り果てたAさんは上記を警察に相談したところ、「あなたがやった行為は犯罪にあたる可能性がある。取調べを受けてもらいたい」と告げられ驚いています。
幸い逮捕されることはありませんでしたが、まさか自身が捜査の対象になるとは思っておらず、余計に困惑する事態となってしまいました。(フィクションです)

~Aさんの行為は罪に問われるのか?~

ケースの警察官の言う通り、Aさんには①詐欺罪(刑法第246条)、②携帯電話不正利用防止法違反の罪が成立する可能性があります。

(詐欺罪)
自身で使用せず、他人に譲渡する目的で携帯電話を購入する行為は詐欺罪を構成する可能性があります。

携帯電話契約の締結の際は、携帯ショップは本人確認が必要であり(携帯電話不正利用防止法第3条以下)、通常、携帯ショップは販売した携帯電話が全くの他人である第三者に譲渡されることを知ったうえで携帯電話を売ることはありません。
Aさんが「アルバイトとして携帯電話を購入し、第三者にこれを譲渡する予定だ」と販売担当者に告げれば、携帯電話は売ってもらえなかったでしょう。
Aさんは上記のようには告げず、自己名義で携帯電話を購入していますが、このように「第三者に携帯電話を譲渡する意図」を秘していたことが「騙す行為」と判断される可能性があります。
これにより携帯ショップの担当者は、Aさんが自分で携帯電話を使用するものと誤信し、これを販売したものと考えられるので、Aさんは携帯電話を携帯ショップから「騙し取った」と評価される可能性があるといえます。

詐欺罪の法定刑は10年以下の懲役となっています。

(携帯電話不正利用防止法違反の罪)
携帯電話不正利用防止法第7条1項では、「自己が契約者となっている役務提供契約に係る通話可能端末設備等を他人に譲渡しようとする場合には、親族又は生計を同じくしている者に対し譲渡する場合を除き、あらかじめ携帯音声通信事業者の承諾を得なければならない」とされています。
これに違反し、「業として有償で通話可能端末設備等を譲渡する行為」は犯罪です(携帯電話不正利用防止法第20条1項)。
法定刑は「2年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、又はこれらの併科」となっています。

Aさんは3回にわたって電話主が指定した送り先に複数台の携帯電話を送付しており、その報酬として6万円を得ています。
上記行為は、携帯電話不正利用防止法違反の罪に問われる可能性があります。

~Aさんが送った携帯電話は何に使われているのか?~

報酬の獲得が目的であるAさんにとっては、送付した携帯電話がどのように使われるかはどうでもいいことでしょう。
しかし、携帯電話を入手したいと考える者は、自分で購入すればよいのであって、わざわざ他人に報酬を支払ってまで購入させるのは不自然で奇妙という他ありません。

ケースのような形で入手された携帯電話は、振り込め詐欺などの犯罪行為に用いられるおそれがあります。
もしAさんが購入した携帯電話が振り込め詐欺に活用された場合、Aさんは図らずも、このような犯罪行為に手を貸してしまったことになります。

振り込め詐欺などを行うグループはこのような方法で、赤の他人の携帯電話を調達し、犯罪行為に利用しているものと考えられています。
「携帯電話を契約し指定された住所へ送付するだけのアルバイト」などとうたう勧誘には絶対に関与しないようにしましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
携帯電話を不正に取得、譲渡した疑いで被疑者となってしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

求人詐欺と早期釈放

2021-04-05

求人詐欺と早期釈放について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~求人詐欺とは~

いわゆる「求人詐欺」とは、故意に実際とは異なる内容を表示して人材を募集する、虚偽の求人広告を出すことです。

「給料が高いから入社したのに、聞いていた額と違う」「仕事内容が求人情報と違う」など、入社前の情報と入社後の実態が異なるなどのクレームが出た場合は求人詐欺で訴えられるかもしれません。

そして、嘘の求人広告をみて募集してきた人に登録料名目でお金を支払わせたりすると詐欺罪で検挙、逮捕される可能性があります。

(詐欺)
第二百四十六条 
1 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

~求人詐欺と早期釈放~

逮捕されたとしても早期釈放される可能性があります。
そのことを逮捕から勾留までは以下の図で確認しましょう。

①逮捕

②警察官の弁解録取→釈放?

③送致(送検)

④検察官の弁解録取→釈放?

⑤勾留請求

⑥裁判官の勾留質問→釈放?

⑦勾留(決定)

上記のように⑦勾留までにも釈放されるチャンスがあることがお分かりいただけます。
警察官、検察官、裁判官は各自独立して身柄拘束の理由、必要性を確かめ、理由、必要性が認められない場合はそれぞれの裁量で釈放することができます。
したがって、何も働きかけをしなくても釈放されることはありますが、働きかけを行った方がより釈放される可能性は高まります。
この時期に働きかけを行えるのは私選弁護人のみです。国選弁護人は⑦勾留の後しか活動を行ってくれません。
一刻もはやい釈放を望まれる方は私選弁護人を選任する必要があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。無料相談や初回接見後のご報告では、事件の見通しや、刑事手続の説明の他、弁護士費用などについてご納得いただけるまでご説明させていただきます。どうぞ、お気軽にご相談ください。

無銭飲食と詐欺罪

2021-03-29

無銭飲食と詐欺罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。

Aさんは、所持金を1000円しかもっていなかったにもかかわらず、ガールズバーで79万円分の飲食をしました。その後、支払時に店員に「ATMでおろせばある」と告げ店を後にしたところ、店長に通報され、詐欺罪の容疑で逮捕されました。Aさんの家族は刑事事件に強い弁護士に相談しました。
(フィクションです。)

~無銭飲食~

無銭飲食は詐欺罪にあたる列記とした犯罪です。

(詐欺)
第二百四十六条 
1 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

無銭飲食には、①初めから代金を支払うつもりがない場合(犯意先行型)と、②当初は代金を支払うつもりはあったが、飲食後にそのつもりがなくなった場合(飲食先行型)の2パターンがあります。

犯意先行型の無銭飲食の場合には、お金を支払う意思も能力もないにもかかわらず飲食物を注文するという「欺罔行為」を行い、飲食物という「財物」をだまし取ったとして、246条1項の1項詐欺が成立します。

他方で、飲食先行型の場合には、お金を支払うつもりで飲食物を注文しているため、この時点では詐欺罪は成立しません。もっとも、飲食物を注文した後、店員に対し、代金を支払う意思も能力もなく「お金をおろしてくる」等と嘘を言った場合は、これが欺罔行為にあたり、代金の支払いを免れた(財産上不法の利益を得た)として、246条2項の2項詐欺罪が成立します。

~釈放に向けた弁護活動~

Aさんは逮捕後は,「警察→検察→裁判所」での手続を踏むことが予定されます。ただし、「警察」、「検察」、「裁判所」の段階で釈放との判断がなされることがあります。仮に、「裁判所」でも釈放と判断されない場合は、勾留されたことになるでしょう。勾留期間は、検察官の勾留請求があってから10日間,その後は「やむを得ない事由」がある場合に限り,最大10日間の勾留延長が認められています。このように,勾留されてしまうと,比較的長期間の身柄拘束を受け,その期間が長引けば長引くほど,日常生活へ与える影響は大きくなります。したがって,早めの早めに釈放に向けた弁護活動を開始することが望まれます。

釈放に向けた弁護活動(起訴前)には,①検察官に送致前,②検察官の勾留請求前,③勾留後の3段階があります。①,②の段階では,警察や検察官,裁判官に対し意見書などを提出するなどして身柄を拘束しないよう働きかけます。また,③の段階では,法律上の不服申し立ての手段を用いたり,不起訴処分を求める意見書を提出するなどして,満期(勾留請求から10日後)前の身柄解放,勾留延長期間の短縮などにも努めます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。無料相談や初回接見後のご報告では、事件の見通しや、刑事手続の説明の他、弁護士費用などについてご納得いただけるまでご説明させていただきます。

借用詐欺と不起訴

2021-03-22

借用詐欺について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説します。

Aさんは生活費に困窮し借金をしようとしていましたが、返済能力がないとして断られ続けていました。そこでAさんは、消費者金融Vに借金を申し込む際に、担当者に対し、給与明細の手取りの欄に「10万円」と記載されていたのを「100万円」に改ざんして、100万円の月収があるように見せかけて担当者を信じ込ませ、500万円の借金を申し込み、融資を受けました。Aさんは借用詐欺で逮捕されました。Aさんは接見に来た弁護士に、不起訴を獲得できないか相談しました。
(フィクションです。)

~借用詐欺~

借用詐欺とは、Aさんのように、お金を返済する意思も能力もないのに、これらの能力があるかのように装ってお金ををだまし取る詐欺手法のことです。
借用詐欺は、場合によっては、刑法の詐欺罪に該当する列記とした「犯罪」にあたる可能性があります。

(詐欺)
第二百四十六条
1 人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。

もっとも、詐欺罪の成立には、行為者がお金を騙し取る時点で「騙す意図」があったことが必要で、後で返済するつもりで借りたという場合は騙す意図がなく詐欺罪は成立しません。
ただ、騙す意図があったか否かは、就職・借用書の有無、当事者同士のやり取りの内容、借りた側の返済能力の程度、実際の返済の状況などの客観的な事情から判断されます。
そのため、いくら「返済するつもりがあった」と主張しても、客観的状況から「返済するつもりはなかった」と判断され、不合理な弁解に終始しているとして量刑が重たくなってしまう可能性もありますので注意が必要です。

~不起訴~

不起訴理由には、主として、起訴猶予と嫌疑不十分の2種類があります。

起訴猶予は、犯人が罪を犯したことは明白ではあるが、犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により不起訴(公訴を提起しない)とする場合の理由とされます。
他方、嫌疑不十分とは、犯罪の成立を認定すべき証拠が不十分で不起訴とする場合の理由とされます。

不起訴(起訴猶予)の獲得を目指す場合は、まずは被害者に謝罪し、再犯防止に向けた具体的行動、対策を取っていただく必要があります。
それと併行して、被害者側との示談交渉、示談も大切です。
犯人の反省の程度、示談締結の事実、被害者の処罰感情の緩和といった事情が「犯罪後の情況」として考慮されうるからです。

不起訴(嫌疑不十分)の獲得を目指す場合は、犯人が事実を否認しているのが通常です。
その場合は、まず、捜査官(警察官、検察官)に対する取調べの対応が大切になってきます。

取調べでは、あなたが騙すつもりがあったことを前提に話が進められていく可能性がありますので、接見で弁護士からしっかりアドバイスを受け、取調官の圧力に負けて自白してしまわないことが大切です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件で逮捕されるなどしてお困りの方は、まずはお気軽に、0120-631-881までお電話ください。専門のスタッフが24時間体制で、初回接見、無料法律相談の予約を受け付けております。

売りつけ詐欺と逮捕

2021-03-15

売りつけ詐欺と逮捕について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所横浜支部が解説します。

横浜市内に住むAさんは、人気ゲーム機が品薄状態なのを利用して売りつけ詐欺を企て、ゲームチャットで対戦相手Vさんに対し「今人気のゲーム機をもっているんですけど、期待外れだったので買いませんか。」、「数回しか使用していませんし、今なら定価の8割で売りますよ。」などと話をもちかけ、Vさんから電子マネーを騙し取りました。そうしたところ、Aさんは●●警察署に詐欺罪で逮捕されました。
(フィクションです。)

~売りつけ詐欺~

売りつけ詐欺とは、被害者に「人気のある品薄のゲーム機を売ります」などと話を持ちかけるように、商品を販売する気がないのにあるかのように装って被害者からお金を騙し取る詐欺手法の一つです。当然のことながら、被害者のもとには商品は届きません。希少性を売りにして人の焦燥感をあおったり、定価より安いなどといって人の購買意欲をあおる手法がとられます。

売りつけ詐欺も刑法上の詐欺罪にあたる列記とした犯罪です。

(詐欺)
第二百四十六条 
1 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

~逮捕から勾留までの流れ~

売りつけ詐欺が発覚し、逮捕された場合にどのような流れをたどるのでしょうか?
以下で確認しましょう。

①逮捕

②警察官の弁解録取→釈放?

③送致(送検)

④検察官の弁解録取→釈放?

⑤勾留請求

⑥裁判官の勾留質問→釈放?

⑦勾留(決定)

このように、逮捕から勾留までは警察官、検察官、裁判官が手続に関与します。
それは、逮捕、勾留という重大な権利侵害について慎重を期すためです。

⑦勾留されると10日間の身柄拘束が決定します。
その後、法律上は延長も可能性もあります。
仮に、勾留された場合は勾留に対する不服申し立てを行って早期釈放を目指す必要があります。
また、延長されそうな場合は検察官に働きかけを行ったり、実際に延長された場合は不服申し立てを行って早期釈放を目指します。

比較的長期間の身柄拘束である勾留回避に向けては、警察官、検察官、裁判官に対して働きかけを行っていきます。
具体的には、意見書を提出したり、場合によっては直接面談することもあります。
なお、通常、弁護士が初回の接見のご依頼を受けてから弁護活動を始めることができるのは早くても③の段階です。
したがって、検察官、裁判官に対する働きかけがメインとなってくるでしょう。
もっとも、逮捕前から弁護活動のご依頼を受けていた場合は警察官に対する働きかけも行っていきます。

長期の身柄拘束となると様々場面で障害が出てきますから、早期に釈放されることに越したことはありません。
早期釈放をご希望の方は弁護士までご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所支部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。無料相談や初回接見後のご報告では、事件の見通しや、刑事手続の説明の他、弁護士費用などについてご納得いただけるまでご説明させていただきます。どうぞ、お気軽にご相談ください。

フリマアプリでの詐欺事件

2021-03-08

フリマアプリでの詐欺事件

フリマアプリでの詐欺事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

〜事例〜

Aさんは、フリマアプリXにアカウント登録すると、人気バンドYの生産終了した限定グッズの偽物を本物であると記載して出品しました。
すると、大阪府泉大津市に住んでいるVさんがそのグッズを買い取りたいと連絡してきたため、AさんはVさんに出品していたグッズを販売しました。
しかし、届いたグッズを見て偽物であることに気がついたVさんが、大阪府泉大津警察署詐欺に遭ったと被害届を提出。
大阪府泉大津警察署により、Aさんは詐欺事件の被疑者として逮捕されてしまいました。
Aさんが離れた場所の警察署に逮捕されたことに驚いたAさんの家族は、大阪府刑事事件にも対応できる弁護士事務所を探し、弁護士に接見を依頼しました。
(※この事例はフィクションです。)

・フリマアプリと詐欺事件

昨今では、フリーマーケットアプリ、略してフリマアプリが多く配信されています。
フリマアプリでは、アカウント登録した人が自由に品物を売り買いでき、インターネット上で簡単にフリーマーケットができます。
こうしたことから、不要になった物や余った物をフリマアプリによって売却したり、定価より安い価格で欲しい物をフリマアプリで購入したりしている人も多くいます。

しかし、フリマアプリを通しての取引は、実際に行われるフリーマーケットとは異なり、商品実物を手に取って確かめることはできません。
出品されている商品が本当にその写真のものなのか、本物なのか、といったことが確実に確かめられるわけではないため、今回の事例のような詐欺事件が起こってしまう可能性もあるのです。

今回のAさんの逮捕容疑である詐欺罪は、刑法第246条に規定されている犯罪です。

刑法第246条第1項
人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。

詐欺罪の要件となる「人を欺」く行為(欺罔行為)があったというためには、被害者が財物の交付などの財産を処分する際に重要となる事実に関して錯誤(簡単に言えば勘違い)を生じさせ得る行為がなければなりません。

例えば、今回のケースではAさんが偽物のグッズを本物と偽って販売しています。
グッズが本物でなければVさんはグッズを購入しなかったでしょう。
そして、この欺罔行為でグッズが本物であると勘違いをしたVさんが支払った代金を得ています。
こうしたことからAさんの行為が詐欺罪に問われているのです。

・詐欺事件と弁護活動

詐欺罪の被疑者となってしまった場合、逃亡や犯罪の証拠の隠滅のおそれがあるとして逮捕されるケースは少なくないです。
詐欺罪の法定刑に懲役刑のみが規定されていることから、重い刑罰をおそれて逃亡する可能性があると判断されやすいという事情もあります。
しかし、逮捕等により身体拘束されていると、会社に行くことはおろか家族と会うことも容易ではありません。
さらに、今回のフリマアプリなどインターネットを通じた詐欺事件では、その逮捕された警察署が被疑者やその家族の住む土地から離れた場所にあることも珍しくありません。
そうなれば、逮捕されてしまった人はますます生活から切り離されてしまいます。

だからこそ、まずは弁護士に相談してみましょう。
特に、複数の地域に対応できる弁護士であれば、離れた警察署に逮捕された被疑者のサポートから、そのご家族のサポートまで一貫して行うことが可能です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、全国13都市に支部を展開しています。
大阪府の逮捕にも迅速に対応可能ですから、まずはお気軽にご相談ください。

だまされたふり作戦で詐欺未遂罪

2021-03-01

だまされたふり作戦で詐欺未遂罪

だまされたふり作戦詐欺未遂罪の容疑で逮捕されたケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

〜事例〜

Aさんは、知人のXさんから、大阪市西区に住むVさんの元に荷物を受け取りに行くバイトを頼まれました。
Aさんは、スーツを着てVさんの元へ行きB銀行の職員を名乗るよう指示されたことから、これが振り込め詐欺のいわゆる「受け子」であることを知りましたが、Xさんから「受け取りに行くだけだから大丈夫」と言われたことや、報酬として提示された金額が多かったことから引き受けることにしました。
後日、AさんはVさん宅に行き荷物を受け取りましたが、そこで警戒していた大阪府西警察署の警察官に、詐欺未遂罪の容疑で現行犯逮捕されてしまいました。
実はVさんは詐欺にだまされたふりをして警察に通報する、いわゆる「だまされたふり作戦」をしていたのでした。
(※この事例はフィクションです。)

・特殊詐欺と「だまされたふり作戦」

オレオレ詐欺に代表される振り込め詐欺事件は後を絶ちません。
そんな中、「だまされたふり作戦」によって振り込め詐欺事件が摘発されるというケースが出てきました。
だまされたふり作戦」とは、振り込め詐欺の犯人によってかかってきた電話にだまされたふりをして犯人を誘き出し、犯人が現金やキャッシュカードなどを受け取りにきたところをすでに通報してあった警察によって逮捕するという、振り込め詐欺事件の犯人を逮捕するための作戦のことです。

報道などによって振り込め詐欺事件について一般に周知されていることもあり、電話がかかってきた時点で詐欺に気づく被害者の方も少なくありません。
そうした被害者の方に振り込め詐欺事件の摘発・捜査に協力を仰ぐものが「だまされたふり作戦」であり、各都道府県の警察では、ホームページで「だまされたふり作戦」への協力を願うなどしているところもあります。

だまされたふり作戦」では、被害者がだまされていると思って現金やキャッシュカードなどを受け取りに来た振り込め詐欺の犯人を逮捕することから、今回のAさんのような「受け子」の役割をした人が逮捕されやすいです。

「受け子」とは、振り込め詐欺などで被害者から現金やキャッシュカードを受け取る役割の人のことを指します。
「受け子」は被害者に直接会う役割であることから今回の「だまされたふり作戦」などのように逮捕されやすいとされており、Aさんのように詐欺グループに属しているわけではない人がアルバイトなどによって行っている事も少なくありません。
しかし、詐欺であるとわかっていながら協力して「受け子」をしてしまえば、詐欺罪の共犯や幇助犯に問われることになります。
「受け取るだけだから」といって詐欺罪に問われないということはありません。
詐欺グループに属していないからといって安易に「受け子」行為をすることはしてはいけません。

・「だまされたふり作戦」と詐欺未遂罪

さて、今回のAさんは詐欺未遂罪の容疑で逮捕されていますが、「荷物を受け取ったのに詐欺未遂罪なのか」と疑問に思った方もいらっしゃるかもしれません。
ここで詐欺罪の条文を確認してみましょう。

刑法第246条第1項
人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。

詐欺罪が成立するには、「人を欺いて」「財物を交付させ」る必要がありますが、これは簡単にいうと「相手をだまして相手がだまされたことによって財物を引き渡す」必要があるということになります。
つまり、相手が嘘に気がついて(詐欺であることに気がついて)いるにもかかわらずあえて財物を渡してきたというような場合には、詐欺罪は成立しないのです。
ただし、相手をだます行為(いわゆる「欺もう行為」)をした時点で、詐欺罪を実行に移したことにはなりますから、こうした場合には詐欺罪に当たる行為をしたが結果(財物の交付)まで至らなかった=詐欺未遂罪が成立することになるのです。

今回の「だまされたふり作戦」も、被害者としてはだまされて荷物を渡したわけではないため、詐欺罪の成立には至りませんが、AさんがVさん宅を訪れる前になされたであろう電話によってだます行為自体はしている=詐欺罪の実行の着手はあるため、詐欺未遂罪が成立すると考えられるのです。

だまされたふり作戦による摘発では、現行犯逮捕されてしまうことが多いため、家族としても突然連絡が取れなくなってしまう形になります。
逮捕された本人はもちろん、そのご家族も不安に思うことが多いでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、突然の逮捕にもすぐに対応できるよう、24時間お問い合わせ用フリーダイヤルで専門スタッフがご案内しています。
まずはお気軽にご連絡ください。

コピー商品を売って詐欺罪に

2021-02-22

コピー商品を売って詐欺罪に

コピー商品を売って詐欺罪に問われたケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

Aさんは、Xというブランドのコピー商品を作成すると、コピー商品であるにもかかわらず「Xの正規品です。」と謳ってインターネットオークションに出品し、千葉県習志野市に住んでいるVさんに販売しました。
料金を支払ってAさんから商品を受け取ったVさんでしたが、後日細部が気になり鑑定してもらったところ、コピー商品であることが発覚。
Vさんが千葉県習志野警察署に被害を届け出たことから捜査が開始され、Aさんは詐欺罪の容疑で逮捕されてしまいました。
その後、Aさんは警察官から「詐欺罪だけでなく商標法違反などでも捜査するかもしれない」といった話を聞き、不安に思っています。
(※この事例はフィクションです。)

・コピー商品を売って詐欺罪に

特殊詐欺事件が注目されがちな昨今ですが、インターネットオークションやフリマアプリ、SNSなどを通じてコピー商品の販売による詐欺事件が起きることも少なくありません。
今回のAさんは、Xというブランドのコピー商品を正規品と偽ってVさんに販売してしまったようです。
こうした行為は詐欺罪に当たる可能性があります。

刑法第246条第1項
人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。

詐欺罪が成立するには、人がお金などの財物を相手に渡すかどうか決める際に重要な事実を偽り、相手を騙した上で財物を渡させる=「人を欺いて財物を交付させ」ることが必要とされています。
今回のAさんはコピー商品をXの正規品と偽ってVさんを騙していますが、VさんがもしもAさんの販売している商品がコピー商品であると知っていれば購入しなかった=料金という財物を渡さなかったと考えられますから、Aさんには詐欺罪が成立すると考えられるのです。

なお、例えばAさんの作成したコピー商品の精度が悪いなどして、実はVさんがコピー商品であることを承知しながら購入していたような場合には、Aさんには詐欺未遂罪が成立するにとどまります。
なぜなら、詐欺罪は相手が騙されたことに基づいて財物を交付することで成立する犯罪であるため、相手が騙されていなかった(財物交付前に騙されていることに気づきながらあえて財物を渡した)ような場合には成立しないためです。

今回のAさんのようにインターネットオークションでコピー商品を出品していたようなケースでは余罪があることも多いため、被害者対応などを含め弁護士に動いてもらうことが望ましいでしょう。

・詐欺罪以外の犯罪も?

今回の事例のAさんの逮捕容疑は詐欺罪ですが、こうした事例では詐欺罪以外にも犯罪が成立する可能性があることにも注意が必要です。
それが商標法違反という犯罪です。

商標法は、「商標」を保護するための法律です。
「商標」を簡単に説明すると、例えば企業やブランドの名前やロゴなど、その企業やブランドの商品・サービスであると表すものを指します。
この商標が企業やブランドの許可なく濫用されることになれば、本当にその企業・ブランドの商品やサービスなのか判別しにくくなってしまい、その企業・ブランドだからと商品やサービスを利用する人の信用を裏切ることになってしまうため、商標法では商標の保護を定めているのです。
商標法では、商標権の侵害をすることは商標法違反として処罰されることになります。

商標法第78条
商標権又は専用使用権を侵害した者(第37条又は第67条の規定により商標権又は専用使用権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者を除く。)は、10年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

商標法第78条でいうような商標権の侵害とは、登録されている商標や類似している商標を勝手に商品につけてしまうような行為を指します。
ブランドのコピー商品を勝手に作成して販売するケースは、こういった商標権の侵害による商標法違反の典型例と言えるでしょう。
今回のAさんの場合、Xを被害者とする商標法違反という犯罪が詐欺罪の他に成立する可能性があるのです。

現在Aさんは詐欺罪の容疑で逮捕されていますが、余罪がある場合には余罪の詐欺罪で再逮捕・捜査される可能性もありますし、警察官の言うように商標法違反という全く別の犯罪で再逮捕・捜査される可能性もあります。
身体拘束の長期化被害者の増加も考えられますから、専門家である弁護士の力を借りることが望ましいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、こうした複数の犯罪が絡む詐欺事件にも対応しています。
まずはお気軽にご連絡ください(お問い合わせ:0120ー631ー881)。

SNSでの懸賞詐欺事件で逮捕されたら

2021-02-15

SNSでの懸賞詐欺事件で逮捕されたら

SNSでの懸賞詐欺事件逮捕されたケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

〜事例〜

Aさんは、ツイッターでアカウントを作成すると、「このアカウントをフォローしてツイートをリツイートしてくれた人の中から10人に最新のゲーム機をプレゼントします!」といった投稿をしました。
そして、リツイートした人全員にダイレクトメッセージで「あなたが当選しました。ゲーム機を送る際の送料と梱包料だけ負担してもらいたいので、3000円を振り込んでください」と指示し、100人以上の人から指定した自分の口座に3000円を振り込ませました。
しかし、Aさんは元々最新のゲーム機を持ってすらおらず、プレゼントをする気もありませんでした。
いつまで経ってもゲーム機が送られてくる気配がなく、さらにAさんのアカウントも消えていたことから懸賞詐欺にあったと気づいた埼玉県加須市に住んでいる応募者の1人Vさんは、埼玉県加須警察署に被害を相談。
捜査の結果、Aさんは詐欺罪の容疑で埼玉県加須警察署逮捕されてしまいました。
(※この事例はフィクションです。)

・SNSでの懸賞詐欺

昨今、ツイッターなどのSNSでプレゼントや懸賞をしているアカウントが見られます。
当然、謳い文句通りにプレゼントや懸賞の賞品を当選者に渡しているアカウントもありますが、金銭を騙し取る詐欺行為や、個人情報を騙し取ったり別のサイトやアプリに登録させたりして賞品を渡さないという行為をしているアカウントもあるようです。
今回の事例のAさんは、送料・梱包料が必要だといって金銭を騙し取る手口で懸賞詐欺行為をしているようです。
当然、こうした行為は刑法の詐欺罪に当たる行為です。

刑法第246条第1項
人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。

詐欺罪が成立するには、
①嘘をつく
②その嘘によって相手が騙される
③騙された相手が財物を引き渡す決断をする
④相手が財物を引き渡す
という順序を辿る必要があります。
大まかに詐欺罪の条文にあてはめれば、①〜③が「人を欺いて」部分に相当し、④が「財物を交付させた」という部分に相当することになるでしょう。

今回のAさんのようなSNSでの懸賞詐欺行為に当てはめてみましょう。
Aさんは、Vさんを含む懸賞に応募してきた人に対し、懸賞に当選したことや賞品を贈るために送料等がかかることを伝えていますが、そもそもAさんは賞品を贈るつもりはないのですから、これは嘘であるということになります(①)。
ここで、詐欺罪が求めている嘘は、相手が財物を引き渡すかどうか判断する際に重要な事実を偽る嘘でなければならないとされています。
例えば、それが嘘であったとしても財物を引き渡すかどうかの判断に影響のないような小さな嘘であった場合、詐欺罪成立の条件を満たさないということになるのです。
しかし、Aさんが企画していた懸賞自体が嘘ということであれば、当然Vさんら応募者は送料等(=「財物」)をAさんに渡す判断をすることはなかったでしょう。
ですから、Aさんの嘘は詐欺罪が求めている基準に当てはまる嘘であったと言えるでしょう。

そして、Aさんのついた嘘にVさんら応募者は騙され(②)、それによって送料等をAさんに振り込む決断をした上でAさんに送金しています(③・④)。

これらのことから、Aさんの行為には詐欺罪が成立することになるのです。

・SNSを通じた刑事事件はどこで逮捕される?

今回のAさんは、Vさんが懸賞詐欺の被害を申し出た埼玉県加須警察署逮捕されています。
このように、SNSを通じて犯罪行為をしてしまった場合、被害者が被害を申し出た警察署が事件を管轄・捜査することが多く、その警察署に逮捕されるケースが多いです。
他の地域での余罪がある場合、例えばAさんの事例でVさんとは別の応募者が埼玉県加須警察署の管轄外の地域で被害を申し出ていたような場合には、さらに別の警察署で再逮捕されるといったこともあり得ます。
今回のAさんが埼玉県加須警察署やその他の警察署の近隣に住んでいない場合、縁の無い土地の警察署に留置され、捜査されるということになります。

こういった状況だと、家族の方が面会に来づらかったり、どこに頼っていいのか分からず刑事手続きに伴う対応が遅れたりということが考えられます。
だからこそ、特にSNSを通じた刑事事件で当事者になってしまったら、全国規模で刑事事件に対応できる弁護士に相談するということも重要です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、全国13都市に展開している法律事務所です。
刑事事件専門だからこそ、SNSでの懸賞詐欺事件などの詐欺事件にも対応しています。
突然の逮捕にお困りの場合は、まずはお気軽に弊所弁護士までご相談ください。

犯罪収益移転防止法違反事件で詐欺罪も疑われたら

2021-02-08

犯罪収益移転防止法違反事件で詐欺罪も疑われたら

犯罪収益移転防止法違反事件詐欺罪も疑われてしまったというケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

〜事例〜

神奈川県川崎市幸区に住んでいるAさんは、会社をリストラされ、金融会社から借金をして生活していましたが、だんだんと返済が滞るようになってしまいました。
するとある日Aさんは、借金をしていた金融会社 Xから、Aさん名義の通帳とキャッシュカードを渡せば借金を減額すると言われました。
Aさんは、借金の手前金融会社Xの言うことを聞かなければと思い、自身の通帳とキャッシュカード2枚を金融会社Xに渡してしまいました。
するとその後、Aさんの元に、金融会社Xに通帳とキャッシュカードを渡した2つの銀行から口座が凍結された旨の通知文書が送られてきました。
Aさんが驚いていたところ、神奈川県幸警察署の警察官がAさん宅へやって来て、犯罪収益移転防止法違反の容疑で話を聞きたいと言ってきました。
Aさんは、神奈川県幸警察署での取調べの後に自宅へと帰らせてもらえましたが、警察官から「詐欺罪での取調べもあるかもしれない。また呼び出す」と言われたことから今後の処罰などに不安を感じ、刑事事件専門の弁護士に相談することにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・犯罪収益移転防止法とは

今回の事例では、Aさんが犯罪収益移転防止法違反の容疑で警察署で取調べを受けているようです。
犯罪収益移転防止法とは、正式名称を犯罪による収益の移転防止に関する法律という、マネー・ロンダリング(資金洗浄)やテロ資金供与の防止等を目的とした法律であり、そのために金融機関等の取引時確認や取引記録保存並びに疑わしい取引の届出等の義務を定めています。
この犯罪収益防止法の中で、通帳やキャッシュカードなどを他人に譲渡することは禁止されています。

犯罪収益移転防止法第28条
第1項 他人になりすまして特定事業者(第2条第2項第1号から第15号まで及び第36号に掲げる特定事業者に限る。以下この条において同じ。)との間における預貯金契約(別表第2条第2項第1号から第37号までに掲げる者の項の下欄に規定する預貯金契約をいう。以下この項において同じ。)に係る役務の提供を受けること又はこれを第三者にさせることを目的として、当該預貯金契約に係る預貯金通帳、預貯金の引出用のカード、預貯金の引出し又は振込みに必要な情報その他特定事業者との間における預貯金契約に係る役務の提供を受けるために必要なものとして政令で定めるもの(以下この条において「預貯金通帳等」という。)を譲り受け、その交付を受け、又はその提供を受けた者は、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
通常の商取引又は金融取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で、預貯金通帳等を譲り受け、その交付を受け、又はその提供を受けた者も、同様とする。
第2項 相手方に前項前段の目的があることの情を知って、その者に預貯金通帳等を譲り渡し、交付し、又は提供した者も、同項と同様とする。
通常の商取引又は金融取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で、預貯金通帳等を譲り渡し、交付し、又は提供した者も、同様とする。
第3項 業として前二項の罪に当たる行為をした者は、3年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第4項 第一項又は第二項の罪に当たる行為をするよう、人を勧誘し、又は広告その他これに類似する方法により人を誘引した者も、第一項と同様とする。

このうち、犯罪収益移転防止法第28条第2項が通帳やキャッシュカードを他人に渡す行為についての規定となります。
今回のAさんの場合、借金の減額と引き換えに=有償で他人である金融会社Xに通帳等を渡していることから、この条文に当てはまり犯罪収益移転防止法違反となると考えられるのです。

・犯罪収益移転防止法違反から詐欺罪も疑われる?

通帳等を他人に渡すことによる犯罪収益移転防止法違反事件では、加えて詐欺罪の容疑がかけられることもあります。
というのも、通帳等の譲渡先でその通帳が詐欺行為などに利用されていた場合、通帳を渡した人も詐欺事件に関わっているのではないかと疑われる可能性があるためです。
今回のAさんも、銀行から口座の凍結通知が来ていることから、金融会社Xに渡した通帳等が詐欺事件など何らかの不正行為・犯罪行為に使われてしまった可能性があります。

また、もしもAさんが元々金融会社Xに譲渡するために口座を開設していたような場合、この行為に銀行に対する詐欺罪が成立する可能性もあります。
口座は開設した本人が使用するものと銀行が確認した上で開設されるため、そこを偽って通帳等を受け取ることは詐欺罪に当たりうるのです。

このように、Aさんの認識等によっては犯罪収益移転防止法違反だけでなく、詐欺罪の成立も考えられるため、捜査機関としては詐欺罪での立件も視野に入れて捜査する可能性があるのです。

犯罪収益移転防止法違反だけでも聞き慣れない犯罪であることもあり複雑なことが多く対応に困ってしまう中、詐欺罪まで疑われているとなれば、当事者だけで刑事手続きに対応していくことは困難でしょう。
こうした時こそ、刑事事件に強い弁護士の力を借りましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、犯罪収益移転防止法違反事件だけでなく、詐欺事件の取り扱いも行っています。
まずはお気軽にご相談ください。

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