【解決事例】特殊詐欺事件の接見禁止一部解除・勾留期間短縮

【解決事例】特殊詐欺事件の接見禁止一部解除・勾留期間短縮

~事例~

仙台市青葉区に住んでいる大学生(20代)のAさんは、お金をXさんから受け取り、Yさんへ渡すという仕事を頼まれ、頼まれた通りにXさんからお金を受け取ってYさんへ渡しました。
Aさんは、当初は怪しいとは思っていなかったものの、途中で「このお金は怪しいお金なのかもしれない」という認識が出てきました。
しかし、Aさんは頼まれた仕事を行い、交通費を受け取りました。
Aさんはこうした行為を複数回行いましたが、実はAさんが受渡しをしていたお金は特殊詐欺の被害金であり、Xさん・Yさんは特殊詐欺グループの一員でした。
こうしたことから、Aさんは特殊詐欺に関わったとして、宮城県仙台北警察署に盗品等運搬罪の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんのご家族は、取調べ対応が適切にできるのかどうか、Aさんの今後はどうなるのかと心配し、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで相談に来られました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)

~弁護活動と結果~

Aさんの関わってしまった特殊詐欺事件では、特殊詐欺グループが詐欺行為を主導していたため、事件関係者が複数存在していました。
こうしたことから、口裏合わせのおそれが高いと考えられ、Aさんには接見禁止処分が付されていました。
接見禁止処分が付されると、通常ご家族などの一般の方が面会できる期間となったとしても、弁護士以外の者との面会や手紙などの受け渡しができなくなってしまいます。
Aさんは、逮捕・勾留されることが初めてであり、かつ積極的に詐欺事件に関わったわけではなかったという事情もあったことから、ご家族との面会も一切できないまま身体拘束が続けば、Aさんの精神的負担が非常に大きくなってしまうことが心配されました。

そこで、弁護士はまずAさんのご家族について、接見禁止の対象から除外してほしいと申し立てる、接見禁止一部解除の申立てを行いました。
弁護士から、Aさんのご家族が特殊詐欺事件に関わりのないことを主張するとともに、Aさんやご家族に面会の際の注意点などを伝えて守ってもらうことも提示し、Aさんのご家族について接見禁止を解除することができました。
これにより、Aさんはご家族と面会することが可能となりました。
Aさんの場合、余罪での捜査も予定されていたため、再逮捕によって身体拘束期間が長引く可能性も高く、ご家族と面会できるということは、Aさんとご家族の精神的な支えになりました。

また、弁護士は、Aさんが余罪の捜査で再逮捕された際、勾留期間の短縮も求めました。
特に余罪のある刑事事件では、余罪の容疑で逮捕・勾留が複数回行われる可能性があります。
再逮捕が繰り返されると、身体拘束期間も長期に渡り、被疑者本人だけでなく周りの人たちの負担も大きくなってしまいます。
勾留期間短縮のためには、事件の状況を随時把握し、適切なタイミングで釈放を求めていくことが必要です。
弁護士はAさんとの接見やAさんのご家族への連絡を重ね、勾留期間の短縮を実現することができました。

結果として、Aさんは起訴され刑事裁判を受けることとなりましたが、Aさん自身が反省していることやご家族の協力のもと再犯防止に努められる環境があること等が主張された結果、執行猶予を獲得することができました。

特殊詐欺に関わる刑事事件では、逮捕・勾留によって身体拘束が行われることも少なくありませんし、余罪の有無によってはその身体拘束期間が長引くことも考えられます。
慣れない環境に1人で身を置くことになるため、被疑者・被告人の精神的・身体的負担を軽減するためにも、ご家族など近親者の接見禁止一部解除や勾留期間の短縮を求めていくことが大切です。
特殊詐欺事件接見禁止一部解除などにお悩みの際は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談下さい。

 

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