【事例解説】会社社長が投資詐欺で刑事告訴

 会社社長が投資詐欺を行ったとして詐欺罪で刑事告訴が予定されている事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例紹介

 株式会社の代表取締役であるAさんは、社長仲間たちに「私が運用している株式投資に出資すれば必ず配当金が出て、出資したお金はすぐに戻って儲かることになるから出資しないか。」「元本は必ず保証する。」と出資の勧誘を行って、お金を集めていました。
 Aさんは、はじめから集めたお金を投資に使用するつもりはなく、もっぱら遊興費に充てていました。
 Aさんに出資した人のひとりであるVさんは、Aさんの態度から騙されたと思い、Aさんを詐欺罪刑事告訴する準備をし始めました。
 Vさんが刑事告訴の準備をしていることを知ったAさんは、今後の対応について弁護士に相談することにしました。
(この事例はフィクションです)

投資詐欺について

 今回の事例は投資詐欺関するもので、いわゆるポンジ・スキームと呼ばれるものになります。
 ポンジ・スキームとは、アメリカに実際にいたチャールズ・ポンチの名前に由来する投資詐欺の体表的な手口のひとつです。
 ポンジ・スキームは、おおむね、以下のような流れで行われることになります。
・元本保証をうたい高利回りの投資案件への出資を持ち掛けて、出資者から出資金という形で現金を受け取る。
・受け取った現金が実際に投資に運用されることはなく、詐欺をした人の懐に入ることになる。
・このような形で出資者を順次多数集めていくなかで、後から出資に参加した人から受け取った現金を、先に出資した人に配当金という形で一定期間渡して、「本当に配当金を貰えるんだ」と信頼させて、新たに出資してくれそうな人を紹介してもらい、出資者を更に集める
・このような流れで、出資者を多数集めて現金を受け取り、頃合いを見て、突然、出資者との連絡を断ち、消息不明になる

 このようなポンジスキームによって、相手から現金を騙し取ってしまうと、刑法246条1項の詐欺罪に問われる可能性があります。
 詐欺罪の法定刑は10年以下の懲役刑のみで、窃盗罪と異なり法定刑に罰金刑が定められていませんので、詐欺罪で起訴されてしまうと、必ず公開の法廷で正式な刑事裁判が開かれることになります。

詐欺罪で刑事告訴されそうだという方は

 詐欺罪刑事告訴されたという場合、被害金額が多額であれば逮捕されるリスクが高まると考えられます。
 そのため、詐欺罪刑事告訴されそうだということを知ったら、いち早く弁護士に相談して、詐欺罪で逮捕される可能性があるのか、事件の見通しはどのようなものか、今後どういった対応をしたら良いのかといったことについてアドバイスを貰われることをお勧めします。

 弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、詐欺事件をはじめとする刑事事件・少年事件に強い法律事務所です。
 詐欺罪刑事告訴されそうである、あるいは既に詐欺罪刑事告訴されてしまってお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。

 

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