還付金等詐欺と保釈

還付金詐欺と保釈について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

Aさんは、横浜市内の役所に勤める公務員であるかのように装い、V(69歳)に電話を架け、医療費の還付金がある旨を告げた。
Vさんは、Aさんの電話に指示されるがままにATMを操作し、自身が振込手続きをさせられているとは気づかないまま、100万円をAさん指定の口座に振り込みました。
ところが、Aさんは電子計算機使用詐欺罪で逮捕され起訴されました。Aさんの家族は、Aさんを保釈してもらうべく弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)

~還付金等詐欺とは~

還付金等詐欺とは、市区町村の職員等を装い、医療費の還付等に必要な手続を装って現金自動預払機(ATM)を操作させて口座間送金により振り込ませる詐欺手口の一種です。
還付金等詐欺は、被害者にお金を受け取れるように見せかけて、実は知らぬ間にお金を振り込ませていることが特徴です。

~電子計算機使用詐欺罪とは~

電子計算機使用詐欺罪(刑法246条の2)は、詐欺罪(刑法246条)の次に規定されています。

刑法246条
1 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

刑法246条の2
前条に規定するもののほか、人の事務処理に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与えて財産権の得喪若しくは変更に係る不実の電磁的記録を作り、又は財産権の得喪若しくは変更に係る虚偽の電磁的記録を人の事務処理の用に供して、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者は、十年以下の懲役に処する。

詐欺罪(刑法246条)は、「人を欺いた場合」に適用される犯罪ですが、事例のように欺く対象が「人以外(コンピューターなどの電子機器など)」の場合は詐欺罪を適用することができません。

そこで、そのようなこの不都合を解消するために作られたのが電子計算機使用詐欺罪です。

つまり、電子計算機使用詐欺罪は人以外の機会等を欺いた(機械等に誤作動を生じさせた)場合に問われる罪です。

~保釈~

保釈とは、被疑者が起訴されて被告人となった後に、裁判所が指定する金銭を預けて身柄を釈放してもらう手続のことです。
保釈の際に預けた金銭は逃亡や証拠隠滅などを防ぐ担保のように扱われるため、その担保を無駄にはしないだろうという理由で比較的緩やかに認められます。

保釈を認めてもらうためには、弁護士が法的な視点から事案を検討し、それを基に保釈請求をすることが重要となります。
弁護士以外の者による保釈請求と比べると、当然ながら保釈請求の内容の充実度は異なってきます。
もし保釈の可能性を少しでも高めるなら、弁護士に保釈請求を依頼することをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士は、詐欺事件に関する知識と経験を武器に、保釈請求などの弁護活動に真摯に取り組みます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、弊所までお気軽にご相談ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスを受け付けております。

 

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