保険金詐欺と逮捕の可能性

保険金詐欺と逮捕の可能性

保険金詐欺逮捕の可能性について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

・今回の事件

Aさんは、神戸市垂水区に住む37歳のフリーターで、現在は独身で、アパート暮らしです。
遊ぶお金が欲しくなったAさんは、自動車の任意保険に加入しているBさんと一緒に、保険金をだまし取る計画を立てました。
そして、Aさんの運転する車にBさんが車をぶつけ、交通事故を装いました。
その後、Bさんの加入している保険会社に数百万円の保険金を請求し、2人で山分けしました。
しかし、その後、兵庫県垂水警察署にこの行為が発覚し逮捕されることが怖くなったAさんは、保険金詐欺など刑事事件に詳しいと評判の弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)

・保険金詐欺とは

保険金詐欺とは、保険金目当てで保険に加入し、わざと事故を起こしたり、架空の診断書を作り保険金を騙し取ったりする方法です。
Aさんのように、自動車の保険会社から保険金をだまし取るパターンが代表的です。
交通事故を装った保険金詐欺の他にも、車を隠して盗難を装ったり、自宅に火をつけて火災を装ったりするパターンもあります。
その他にも、生命保険に加入して、その後、死亡したように見せかけて死亡保険金を受け取るという手口の生命保険金詐欺や、日本の公的医療保険における療養費について、不正に保険請求を行う行為で医療詐欺などのパターンが見られます。

詐欺罪の法定刑は、10年以下の懲役です(刑法246条)。
保険金詐欺で有罪判決を受けた場合、被害金額が比較的高額になりやすいことや、計画的犯行で悪質であることなどから、初犯でも執行猶予のつかない実刑判決を受けるおそれも十分のあるといえるでしょう。

・保険金詐欺は逮捕される?

刑事事件が起きたとしても、警察は、必ず被疑者(マスコミ用語でいうところの容疑者です)を逮捕するわけではありません。
事件の内容や、被疑者の生活状況などからして、証拠を隠したり、逃亡したりするおそれがないと判断すれば、逮捕をせず、必要な場合に被疑者を呼び出して取り調べるという方法で捜査を進めます。(在宅捜査と呼ばれます)。

では、Aさんが起こしたような保険金詐欺の場合はどうでしょうか。
証拠を隠すおそれという点について、証拠というのは、物だけではなく、事件関係者の証言・供述も挙げられます。
今回の場合、Bさんとともに詐欺を働いている点が問題です。
友人のBさんと口裏を合わせて、保険金詐欺などではない、本当に事故を起こしてしまったのだ、などと2人で供述するおそれが強いといえます。

逃亡のおそれという点については、重い罪を免れるために逃亡するおそれや、被疑者の生活が不安定なために逃亡するおそれが考慮されます。
今回の場合、被害金額が数百万円にわたることや、計画的犯行であることからすれば、有罪判決となった場合、執行猶予のつかない実刑判決になる可能性が高いと考えられます。
ですから、刑務所行きという重い罪を免れるために、Aさんが逃亡するおそれは高いと判断される可能性は低くありません。
また、生活についても、Aさんがフリーターで定職についていないこと、独身で家族がいないこと、持ち家ではなくアパートで生活していることなどからすれば、不安定な生活を送っていると判断されることも考えられます。

結論として、今回の場合、Aさんが逮捕される可能性は高いといえます。
また、共犯者であるBさんについても、Aさんとの口裏合わせを防ぐために、警察が逮捕する可能性は高いでしょう。

・逮捕を回避するための弁護活動

逮捕を回避するために、保険会社に事故は偽装のもので保険金をだまし取ったことを正直に伝え、保険金を返すことが考えられます。
もっとも、保険会社は、誤って請求した場合には返金を受けることで終わらせることが多いですが、事故を偽装した場合は警察に通報することが多いです。

そこで、警察への自首(刑法42条)も検討することになるでしょう。
また、逮捕されないよう、親族がいれば身元引受人になってもらうということも考えられます。
こうした逮捕を回避するための活動は、なかなか思いつきづらく、何をしていいのか分からないことが多いでしょう。
だからこそ、刑事事件の専門知識をもった弁護士に相談されることをおすすめいたします。

保険金詐欺の事件なら、ぜひ一度弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
刑事事件専門だからこそ、迅速な対応が可能です。
逮捕された事件の場合、弁護士が最短当日に本人の下に接見に行く、初回接見サービスもご案内しておりますので、お気軽にご連絡ください。

 

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