福岡の詐欺事件 「名簿屋」の共犯詐欺事件で逮捕されたら弁護士へ

福岡の詐欺事件 「名簿屋」の共犯詐欺事件で逮捕されたら弁護士へ

ビジネス教材会社の社長Aは、面識のない福岡県北九州市の男性Vに電話で、「過去に契約した通信教育が継続している。新たに教材を買えば解約手数料は不要」と嘘をいい、ビジネス教材代金名目で54万円を振り込ませ、だまし取るなどした詐欺罪の疑いで、福岡県八幡西警察署により逮捕された。
その後、別の会社役員のCらは直接だます行為をしてはいなかったが、「名簿屋」であり、Aから金銭を贈られた者であるとして、Aとの詐欺共犯の疑いで逮捕された。
(フィクションです)

1 名簿屋による詐欺への関与

名簿屋」とは、被害に遭いやすい人のリストを売り手に提供することで、利益を得るものをいいます。
名簿屋自身は、被害者に嘘を申し向けていないため、詐欺行為を直接行っていません。
しかし、直接詐欺行為を行っていなくても、詐欺を行う上で必要不可欠な役割を提供し、そこから利益を得る場合には、詐欺罪共犯となる可能性が高いのです。

2 詐欺罪の共謀共同正犯

共同正犯(刑法60条)とは、二人以上が共同して犯罪を実行した場合をいい、全員が正犯として罪を負います(いわゆる「共犯」です)。
そして、共謀共同正犯とは、共犯者が直接犯罪行為を行わないが謀議に関与した場合の共同正犯をいいます。

今回のCさんらもこの共謀共同正犯の類型に属する可能性があるといえます。
そして、この共謀共同正犯は、①共謀(共犯者間で意思の連絡があったかどうか)・②正犯意思(行なわれた犯罪について自分が犯した犯罪という認識があるか)・③ ①に基づいて実行行為がおこなわれたこと、を満たす場合に初めて成立します。
今回のケースであれば、名簿屋であるCさんらは、直接詐欺行為を行なったAさんとの間で、Bさんから金銭をだまし取ろうという意思の連絡があれば、①を満たします。
次に、Cさんが提供した名簿は、Vさんが騙されやすいとの情報は詐欺を完遂させるうえで不可欠な情報です。
これに加えて、Cさんらが詐欺の利益を得ていたような事情があれば、②も認められる可能性が高いです。
さらに、現にAさんが詐欺行為を行なっているため、③については認められる可能性が高いです。
したがって、このケースですと、名簿屋であるCさんらは、詐欺罪の共謀共同正犯として、起訴される可能性が高いと言えるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、特殊詐欺を含む最新の詐欺事件にも強い刑事事件専門の法律事務所です。
名簿屋として逮捕されてしまいお困りの方、その他の共犯事件・詐欺事件の逮捕にお困りの方は、まずは弊所弁護士にご相談ください。
福岡県八幡西警察署までの初回接見費用:41,740円

 

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