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SNSで知り合った男性に結婚詐欺を行い、得たお金を別の男性との挙式の費用にあてた事例②
SNSで知り合った男性に結婚詐欺を行い、得たお金を別の男性との挙式の費用にあてた事例②
結婚詐欺を行い逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
Aさんは結婚をする気もないのに、結婚をちらつかせて、「親に借金があることを知られてしまった。このままではあなたとの結婚を許してもらえない。」とSNSで知り合った男性にメッセージを送りました。
Aさんと結婚したいと思っていた男性はすぐにAさんにメッセージを送り、いくら借金があるのかを聞き、Aさんに300万円を送金しました。
以降男性はAさんと連絡が取れなくなってしまい、Aさんのことを心配に思った男性は愛知県中村警察署に相談しました。
その後、警察の捜査でAさんに借金はなく、男性からの300万円はAさんの結婚式の費用にあてられていたことが判明し、Aさんは詐欺罪の容疑で逮捕されました。
(事例はフィクションです。)
逮捕されたら
ご家族が逮捕された場合には、できる限り早く弁護士に相談をすることが望ましいでしょう。
逮捕後72時間以内に勾留をするかどうかの判断が行われます。
弁護士は勾留をしないように求める意見書を検察官や裁判官に提出することで、早期釈放に向けたはたらきかけを行うことができます。
勾留は最長で20日間にも及ぶことがありますから、早期に弁護士に相談をし、勾留阻止を目指すことが重要になってきます。
勾留後のはたらきかけ
勾留が決定してしまった場合にも釈放に向けてはたらきかけを行うことができます。
勾留決定後、弁護士が裁判所に対して準抗告の申し立てを行うことで、釈放を認めてもらえる可能性があります。
逮捕されたら弁護士に相談を
逮捕後に釈放を求める機会は、勾留判断前の検察官や裁判官へのはたらきかけ、勾留決定後の準抗告の申し立ての計3回になります。
勾留判断前にはたらきかけを行えなかった場合、釈放を求める貴重な機会を3回のうち2回失ってしまうことになります。
勾留は逮捕後72時間以内に決定されますから、早期釈放を目指す場合には、できる限り早く弁護士に相談をすることが重要になります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービスを行っています。
弁護士に相談をすることで早期釈放を実現できる可能性があります。
大切な家族が逮捕された場合には、できる限り早く弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
SNSで知り合った男性に結婚詐欺を行い、得たお金を別の男性との挙式の費用にあてた事例
SNSで知り合った男性に結婚詐欺を行い、得たお金を別の男性との挙式の費用にあてた事例
結婚詐欺を行い逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
Aさんは結婚をする気もないのに、結婚をちらつかせて、「親に借金があることを知られてしまった。このままではあなたとの結婚を許してもらえない。」とSNSで知り合った男性にメッセージを送りました。
Aさんと結婚したいと思っていた男性はすぐにAさんにメッセージを送り、いくら借金があるのかを聞き、Aさんに300万円を送金しました。
以降男性はAさんと連絡が取れなくなってしまい、Aさんのことを心配に思った男性は愛知県中村警察署に相談しました。
その後、警察の捜査でAさんに借金はなく、男性からの300万円はAさんの結婚式の費用にあてられていたことが判明し、Aさんは詐欺罪の容疑で逮捕されました。
(事例はフィクションです。)
詐欺罪とは
詐欺罪とは、簡単に説明すると、人に対してうそをつき、うそを信じた相手から財物を受け取ると成立する犯罪です。
また、詐欺罪が成立するためには、財物を渡すうえで、重要な判断基準になる事項に関するうそでなくてはなりません。
今回の事例では、Aさんが男性に「借金があるから結婚できない」という内容のメッセージを送っています。
ですが、実際にはAさんには男性と結婚する気はなく、借金もしておらず、男性から得た300万円はAさんと別の男性との結婚式費用に使用されていました。
男性はAさんが借金を返済できればAさんと結婚できると考えてAさんに300万円を渡していますので、Aさんが男性と結婚をする気がなかったことや、借金をしていないこと、渡した金額を別の男性との結婚式の費用に使用されると知っていれば、Aさんに300万円を渡すことはなかったでしょう。
ですので、Aさんは財物であるお金を渡すかどうか判断するうえで、重要な事項についてうそをつき、うそを信じた男性からお金を受け取ったと考えられますので、Aさんに詐欺罪が成立する可能性があるといえます。
結婚詐欺
今回の事例のように、結婚する気もないのに結婚をちらつかせお金などの財物を騙し取る行為を結婚詐欺といいます。
結婚詐欺は、名前からも察せられるとおり、詐欺罪が成立します。
詐欺罪の法定刑は10年以下の懲役(刑法第246条1項)ですので、詐欺罪は有罪になれば必ず刑務所に行かなければならない犯罪です。
詐欺罪では、起訴前に被害者と示談を締結したり検察官に処分交渉を行うなどの弁護活動で不起訴処分を得られる可能性があります。
また、起訴後であっても被害者と示談を締結したり有利な証拠を集めることで執行猶予付き判決を獲得できる可能性もあります。
詐欺罪などの財産犯では、被害額が高額になればなるほど、科される刑罰が重くなる傾向にあります。
不起訴処分や執行猶予付き判決を獲得できるかどうかなど処分の見通しは事件によって異なってきますので、詐欺罪で捜査を受けている方は一度、弁護士に相談をすることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス、無料法律相談を行っています。
詐欺事件でお困りの方、ご家族が逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
友人から借りた5万円を返さず、被害届を出された事例
友人から借りた5万円を返さず、被害届を出された事例
借りたお金を返さなかったことで被害届を提出された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
お金に困っていたAさんは1週間後に返す約束で友人から5万円を借りました。
1週間後、友人から5万円を返すように催促されましたが、Aさんはもう少し待つように伝えました。
以降、友人は何度もAさんに催促しましたが、一向にAさんからの返済はありませんでした。
1年後、Aさんは業を煮やした友人に、「京都府伏見警察署に詐欺罪で被害届を出した」と伝えられました。
Aさんに詐欺罪は成立するのでしょうか。
(事例はフィクションです。)
詐欺罪
刑法第246条1項
人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
詐欺罪は簡単に説明すると、人に対して、財物を交付させるうえで重要な判断事項になる事柄についてうそをつき、うそを信じた相手から財物を受け取ると成立する犯罪です。
詐欺罪が成立するために必要なことは、
①人にうそをつくこと
②そのうそが財物を渡すか判断するうえで重要な事項であること
③相手がうそを信じること
④相手から財物の交付を受けること
です。
では、今回の事例ではAさんに詐欺罪は成立するのでしょうか。
結論から言うと、場合によってはAさんに詐欺罪が成立する可能性があります。
例えば、Aさんが友人に返すつもりがないのに5万円を借りたとしましょう。
Aさんは実際には返すつもりがないのに、友人に1週間後に返すと約束して5万円を受け取っています。
ですので、Aさんはお金を借りる際に、①友人にうそをついていたことになります。
また、友人は何度もAさんに返済を催促し、警察署に被害届も提出していますから、科した5万円が返ってこないと知っていれば、Aさんにお金を貸さなかったでしょう。
ですので、Aさんは②友人がお金を渡すか判断するうえで重要な事項についてうそをついたといえます。
加えて、友人は③Aさんの1週間後に返すといううそを信じてAさんに5万円を渡し、Aさんは④友人から5万円を受け取っています。
始めから5万円を返すつもりがなかった場合には、Aさんは重要な事柄についてうそをついて、信じた友人に財物である5万円を交付させていますので、Aさんに詐欺罪が成立する可能性があるといえます。
詐欺罪は有罪になると、10年以下の懲役を科されることになり、決して科される罪の軽い犯罪だとはいえません。
また、執行猶予付き判決を獲得できたとしても、前科は付きますから、現在の生活や将来に悪影響を及ぼす可能性があります。
Aさんは1年にわたって友人から催促されていたにもかかわらず返済していませんので、Aさん自身としては返済する意思があったとしても、返済する意思がないと判断されて始めからAさんには返済する意思がなかったと認められてしまう可能性は十分に考えられます。
弁護士による弁護活動で、詐欺罪で有罪になることを阻止できるかもしれません。
ですので、一度、弁護士に相談をしてみることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では無料法律相談を行っています。
無料法律相談のご予約は、0120ー631ー881までお電話ください。
友人のクレジットカードを使用して通販サイトで服を購入した事例②
友人のクレジットカードを使用して通販サイトで服を購入した事例②
友人のクレジットカードを悪用した事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
名古屋市中村区に住むAさんは友人のクレジットカードを勝手に使用して、大手通販サイトで服を購入しました。
後日、友人がクレジットカードの使用履歴を確認した際に、身に覚えのない請求があったことから、Aさんが勝手にクレジットカードを使用したことが発覚し、Aさんは愛知県中村警察署の警察官に電子計算機使用詐欺罪の疑いで逮捕されました。
(事例はフィクションです。)
逮捕されたら
逮捕されたら、48時間以内に送致か釈放かの判断がなされます。
送致された場合には、身体拘束が続き、24時間以内に勾留するかどうかの判断が行われます。
勾留された場合には、延長も含めて最大で20日間勾留が続く可能性があります。
逮捕後や勾留期間中は自由を制限されますから、釈放されない限り、帰宅したり、学校や職場に行くことはできません。
何とか勾留を避けることはできないのでしょうか。
勾留阻止と弁護活動
弁護士は検察官や裁判官に対して、勾留請求に対する意見書を提出し、釈放を求めることができます。
意見書では主に、逃亡のおそれや証拠隠滅のおそれがないこと、勾留されることで不利益を被るおそれがあることを主張し、釈放を求めます。
今回の事例では、Aさんが友人のクレジットカードを勝手に使用したようです。
事件関係者の供述は重要な証拠となりますから、クレジットカードを使用された友人の供述も証拠として扱われることになります。
Aさんは友人の連絡先などを知っているでしょうから、Aさんが友人に連絡を取ることが容易であり、検察官や裁判官に証拠隠滅のおそれがあると判断されてしまう可能性が考えられます。
また、Aさんが友人のクレジットカードを使用して、高額な買い物をしていた場合、被害額が高額であることから比較的重い刑罰が科されてしまう可能性があります。
重い刑罰が科される可能性のある事件では、逃亡のおそれが高いと判断されてしまう可能性があります。
勾留は証拠隠滅や逃亡のおそれがある場合などになされますから、証拠隠滅や逃亡のおそれがないと納得してもらえるような証拠を弁護士が集め、検察官や裁判官に主張することが重要になります。
勾留は逮捕後72時間以内に判断されます。
釈放を求めるためには入念な準備が必要ですから、勾留阻止を目指す場合には時間との勝負になります。
当然、勾留が決定してしまった後に、勾留せずに釈放するよう求めることはできませんから、勾留阻止を望まれる方は、できる限り早く、弁護士に相談をすることが望ましいといえます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービスを行っています。
大切なご家族が電子計算機使用詐欺罪などの刑事事件で逮捕された方は、なるべく早く、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
友人のクレジットカードを使用して通販サイトで服を購入した事例①
友人のクレジットカードを使用して通販サイトで服を購入した事例①
友人のクレジットカードを悪用した事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
名古屋市中村区に住むAさんは友人のクレジットカードを勝手に使用して、大手通販サイトで服を購入しました。
後日、友人がクレジットカードの使用履歴を確認した際に、身に覚えのない請求があったことから、Aさんが勝手にクレジットカードを使用したことが発覚し、Aさんは愛知県中村警察署の警察官に電子計算機使用詐欺罪の疑いで逮捕されました。
(事例はフィクションです。)
クレジットカードの悪用と電子計算機使用詐欺罪
刑法第246条の2
前条に規定するもののほか、人の事務処理に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与えて財産権の得喪若しくは変更に係る不実の電磁的記録を作り、又は財産権の得喪若しくは変更に係る虚偽の電磁的記録を人の事務処理の用に供して、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者は、十年以下の懲役に処する。
電子計算機使用詐欺罪とは、簡単に説明すると、コンピューターやオンラインシステムなどの電子計算機に事実とは異なる情報の入力などを行って、財産や利益を得ることで成立する犯罪です。
今回の事例では、Aさんが友人のクレジットカードを使用して通販サイトで服を購入したようです。
Aさんは服の購入にあたり、クレジットカードの名義人ではないのに、名義人である友人になりすましてクレジットカード情報を通販サイト上に入力しています。
ですので、クレジットカードの名義人である友人は服を購入するつもりがないのに、友人が購入するといった事実とは異なる情報が通販サイトに入力されたことになります。
通販サイトのオンラインシステムは電子計算機にあたりますから、Aさんが友人のクレジットカードを使用して服を得た行為は電子計算機使用詐欺罪が成立する可能性があります。
電子計算機使用詐欺罪と量刑
電子計算機使用詐欺罪の法定刑は、詐欺罪と同様の10年以下の懲役です。
電子計算機使用詐欺罪には罰金刑の規定がありませんから、有罪になると必ず懲役刑が下されることになります。
初犯であれば、執行猶予付き判決を獲得できると思っておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、初犯であれば必ずしも執行猶予が付されるわけではありません。
被害額が高額であったり、犯行態様が悪質であった場合には、前科前歴がなくても実刑判決が下される可能性は十分にあります。
事件によって処分の見通しは異なってきますから、一度、弁護士に相談をすることが望ましいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス、無料法律相談を行っています。
刑事事件の弁護経験が豊富な弁護士に相談をすることで、執行猶予付き判決を獲得できる可能性があります。
電子計算機使用詐欺罪やその他刑事事件でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
詐欺の受け子をしていたとして逮捕
詐欺の受け子をしていたとして逮捕
特殊詐欺事件の受け子をしていたとして逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
Aは特殊詐欺事件で現金を受け取る「受け子」をしていたとして、京都府中京警察署は、Aを詐欺罪の疑いで逮捕した。
Aは、仲間と共謀し、警察官をかたり、被害者に電話で「あなたが保管している現金が偽札の可能性が高い、偽札かどうか確認する必要があるので取りに行く。」などと言って訪れ、現金数百万円をだまし取った疑いがもたれています。
(この話はフィクションです。)
受け子は詐欺罪が成立する可能性が・・・
詐欺罪は刑法246条で規定されています。
刑法246条
1項 人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
受け子とは、警察官などの公務員や金融機関の職員、または家族の会社の上司や同僚などを名乗って被害者宅を訪ね、現金やカード類を受け取る役割のことです。
近年、SNSやネット掲示板等で闇バイトの求人サイトを見かけることが多くなりました。
バイトの内容はどれも「書類や荷物を受け取るだけの簡単な高収入アルバイト」という様なもので、未成年の少年なども罪の意識もなく気軽に犯罪行為に加担してしまうという特徴があります。
詐欺罪は簡単に説明すると、財物を交付するうえで重要な事項について偽り、信じた相手から財物の交付を受けると成立する犯罪です。
今回の事例では、被害者が保管しているお金は偽札だと偽り、それを信じた相手からお金を受け取っています。
被害者は偽札だと信じていなければお金を渡していないでしょうから、今回の事例は詐欺罪が成立する可能性の高い事案だといえます。
Aさんは現金を受け取っただけかもしれませんが、「受け子」という立場で詐欺の一端を担っているため、詐欺罪が成立する可能性が非常に高いといえます。
また、アルバイト感覚で詐欺事件に「加担しただけ」という立場でも、詐欺グループが行っているすべてについて責任が生じる恐れがあります。
詐欺罪の法定刑は10年以下の懲役と規定されており、罰金の規定はないため、有罪判決を受けると懲役となる可能性が非常に高くなり、初犯で実刑となることも珍しくありません。
起訴を避けるには、早期に被害者への謝罪や被害弁償を行い示談することが重要です。
もし捜査段階で被害者と示談することができれば、不起訴処分を獲得できる可能性が高まります。
そこで、早期に弁護士に相談することで、冷静な交渉により妥当な金額での示談解決が図りやすくなります。
取調べに際して
取調べを受ける際に、被疑者が同時期に複数件の詐欺事件を起こしていて正確な記憶を欠いている場合、捜査官から「これもお前がやっただろう」と言われ、言われるがまま自白をしてしまうことも少なくありません。
記憶が曖昧な場合には、嘘の自白調書に署名・押印してはいけない等、弁護士が取調べに対して適切なアドバイスを行います。
不安を感じれば迷わず弁護士に相談を
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、詐欺罪事件に関する無料法律相談や、逮捕された方に対する初回接見サービスをご用意し、皆様のご利用をお待ちしております。
刑事事件専門弁護士による、無料法律相談や初回接見サービスをご希望の方は、フリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお問合せください。
【事例解説】詐欺罪とその弁護活動(飲食店で代金を支払う意思も能力も無いのに注文して飲食したケース)
【事例解説】詐欺罪とその弁護活動(飲食店で代金を支払う意思も能力も無いのに注文して飲食したケース)
今回は、飲食店で代金を支払う意思も能力も無いのに注文して飲食したという架空の事例に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説致します。
事例:飲食店で代金を支払う意思も能力も無いのに注文して飲食したケース
福岡県警は、福岡市内の飲食店Vで無銭飲食をしたとして、福岡市内に住むAさんを詐欺罪の疑いで逮捕しました。
警察によりますと、Aさんは、福岡市内の飲食店を訪れ、代金を支払う意思も能力もないのにビールや料理などを注文し、代金1万5000円相当を飲食した疑いが持たれています。
Aさんは1人で飲食店Vを訪れ飲食した後、会計する際に従業員に「お金がありません」と言ったため、Vの従業員が警察に通報し、駆け付けた警察官にその場で逮捕されました。
警察の調べに対して、Aさんは「お金を持たずに飲み食いしたことに間違いありません」などと供述し、容疑を認めているとのことです。
(事例はフィクションです。)
詐欺罪(刑法246条1項)について
〈詐欺罪〉(刑法246条)
1項 人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
詐欺罪は、人を欺いて財物を交付させた場合に成立します。
「人を欺」く行為(欺罔行為)とは、欺罔行為の相手方を錯誤に陥らせる行為、すなわち相手方が財物を交付しようと判断する際の、その判断の重要な事項を偽ることを言います。
そして、詐欺罪は、欺罔行為→相手方の錯誤→錯誤に基づく交付行為→財物の移転がそれぞれ原因と結果の関係になければなりません。
欺罔行為を行ったが、その相手方が錯誤に陥らず別の理由(例えば、欺罔行為者にお金がないことを知っていて憐みからお金を渡したなど)で交付行為を行った場合は、詐欺罪は既遂とはならず未遂にとどまることになります。
加えて、詐欺罪は他人の財産を侵害する犯罪であるため、条文上の記載はありませんが成立には財産的損害の発生が必要とされています。
財産的損害が発生したか否かは経済的に評価して損害が発生したかどうかを実質的に見て判断されることになります。
上記の事例では、Aさんは飲食店Vを訪れていますが、代金を払う意思も能力もありません。
そのことを飲食店Vが分かっていたなら、Aさんから注文を受けても提供することはなかったと言えます。
そのため、Aさんによる代金支払いの意思や能力がないことを隠して注文することは、飲食店Vの交付の判断の基礎となる重要な事項を偽ることといえ、「人を欺」く行為に当たります。
そして、飲食店Vにとって、商品であるビールや料理などは「財物」であり、それらをAさんに提供することで「交付させた」といえます。
また、飲食店Vには飲食代金1万5000円相当の財産的損害も発生しています。
以上より、上記事例におけるAさんの行為には詐欺罪(刑法246条1項)が成立することが考えられます。
示談交渉の重要性
詐欺罪は被害者が存在する犯罪であるため、被害者と示談交渉を試みることができます。
もし被害者との間で示談が成立すれば、検察官の処分(例えば、起訴猶予による不起訴処分)や身柄拘束の回避・解放などに影響を持つことになります。
そのため、被害者との間で示談を成立させることが重要となります。
もっとも、示談交渉は事件の当事者同士でも行うことはできますが、被害者側は加害者に対して憤りから強い処罰感情を有しているなど、様々な事情により交渉が拗れてしまうことも考えられます。
しかし、弁護士であれば、加害者側が反省・謝罪の意思を有していることや、被害弁償の準備があることなどを冷静かつ丁寧に説明し、交渉をスムーズに進められることも珍しくありません。
また、示談と言っても、事件を当事者間で解決することを約束し将来の民事訴訟を予防する単なる示談や、宥恕(加害者を許し、刑事処罰を望まないことの意)付示談や被害届の取下げや刑事告訴の取消しを内容とする示談など、内容は多岐にわたります。
どのような内容で示談を成立させることが最善であるかの判断には、刑事事件に専門的な知識や経験が要求されること、また、上述の通り、被害者側が強い処罰感情を有していることなどから、当事者同士での示談交渉はあまり得策とは言えません。
以上より、示談交渉は、刑事事件に関する専門的な知識や経験を持ち、交渉に強い弁護士に相談されることをオススメします。
まずは弁護士に相談を
詐欺罪の当事者となりお困りの方、あるいはご家族等が詐欺罪の当事者となり身柄拘束を受けている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には、刑事事件・少年事件に関する知識・経験が豊富な弁護士が在籍しております。
詐欺罪の当事者となりお困りの方に対しては、初回無料でご利用いただける法律相談を、ご家族等が詐欺罪の当事者となりお困りの方に対しては、初回接見サービス(有料)を、それぞれご提供しております。
まずはフリーダイヤル「0120-631-881」までお気軽にお問合せください。
1000円で購入した壺を幸せになれる壺だと偽って500万円で販売した事例②
1000円で購入した壺を幸せになれる壺だと偽って500万円で販売した事例②
何の変哲もない壺を珍しい壺だと偽り500万円で販売した事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
Aさんは家具量販店で1000円で購入した何の変哲もない壺を由緒あるお寺から譲りうけた珍しい壺でこれを家に置いておくだけで幸せになれると偽って、知人のVさんに500万円で買わないかと打診しました。
Aさんの説明を信じたVさんは、Aさんに500万円を支払い、壺を手に入れました。
後日、Aさんに騙されたと知ったVさんは、兵庫県北警察署に被害届を提出しました。
その後、Aさんは兵庫県神戸北警察署の警察官から呼び出しがあり、取調べを受けることになりました。
(事例はフィクションです。)
詐欺罪と刑罰
詐欺罪の法定刑は、10年以下の懲役です。(刑法第246条)
罰金刑の規定はありませんので、有罪になれば必ず懲役刑が科されることになります。
懲役刑は刑務所で刑務作業に従事しなければなりませんから、実刑判決が出た場合には刑務所に収容されることになります。
当然ながら刑務所に収容されると自由は制限されますから、普段通りの生活を送ることはできなくなってしまいます。
誰しも自由を制限されることは嫌でしょう。
刑務所に収容されることを避けることはできるのでしょうか。
執行猶予
執行猶予付き判決を獲得することで、猶予期間中に犯罪を起こさなければ刑務所に収容されることを避けることができます。
とはいえ、執行猶予付き判決を獲得することは容易ではありません。
初犯であれば執行猶予が付くと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、今回の事例では、被害額が500万円と高額であり、悪質性が高いと判断される可能性があります。
執行猶予は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金の言渡しを受けたときに情状により付されることがあります。(刑法第25条1項)
悪質性が高いと判断された場合には、科される刑罰は重くなると予想されますから、初犯であっても執行猶予が付かず、実刑判決が下されてしまう可能性があります。
執行猶予付き判決を望めるかどうかは事件によって異なってきますので、一度弁護士に相談をしてみることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件に精通した法律事務所です。
詐欺事件の豊富な弁護経験をもつ弁護士による弁護活動で、執行猶予付き判決を得られる可能性があります。
詐欺罪の容疑をかけられている方は、今後の処分の見通しを確認するためにも、一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回接見サービス、無料法律相談のご予約は、0120ー631ー881で24時間365日受け付けております。
1000円で購入した壺を幸せになれる壺だと偽って500万円で販売した事例①
1000円で購入した壺を幸せになれる壺だと偽って500万円で販売した事例①
何の変哲もない壺を珍しい壺だと偽り500万円で販売した事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
Aさんは家具量販店で1000円で購入した何の変哲もない壺を由緒あるお寺から譲りうけた珍しい壺でこれを家に置いておくだけで幸せになれると偽って、知人のVさんに500万円で買わないかと打診しました。
Aさんの説明を信じたVさんは、Aさんに500万円を支払い、壺を手に入れました。
後日、Aさんに騙されたと知ったVさんは、兵庫県北警察署に被害届を提出しました。
その後、Aさんは兵庫県神戸北警察署の警察官から呼び出しがあり、取調べを受けることになりました。
(事例はフィクションです。)
詐欺罪
今回の事例のAさんは詐欺罪に問われる可能性があります。
詐欺罪は刑法第246条で規定されています。
刑法第246条1項
人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
詐欺罪とは簡単に説明すると、人に財物を交付するうえで重要な判断材料になる事柄について嘘をつき、その嘘を信じた相手から財物の交付を受けると成立する犯罪です。
今回の事例では、Aさんは家具量販店で1000円で購入した何の変哲もない壺を由緒あるお寺から譲りうけた幸せになれる珍しい壺だとVさんに嘘をついています。
VさんはAさんの嘘を信じて500万円で壺を購入しているわけですから、Aさんが家具量販店で1000円で購入した壺だと最初から知っていればVさんはその壺を500万円で購入することはなかったでしょう。
ですので、AさんはVさんが財物であるお金を交付するうえで重要な判断材料になる事柄について嘘をついたといえます。
VさんはAさんのついた嘘を信じて財物であるお金を交付していますので、今回の事例のAさんには詐欺罪が成立する可能性があります。
今回の事例のAさんのように、突然警察署から呼び出しを受けて取り調べを受けることになれば不安に思う方も多いのではないでしょうか。
取調べを受ける前に弁護士に相談をすることで少しでも不安を軽減できるかもしれません。
また、Aさんに成立する可能性のある詐欺罪では、罰金刑の規定がありませんので、有罪になれば必ず懲役刑が科されてしまいます。
詐欺罪は決して科される刑罰の軽い犯罪ではありませんので、楽観視せずに事前に弁護士に相談をすることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、無料法律相談を行っています。
弁護士に相談をすることで、少しでも良い結果を得られる可能性があります。
詐欺罪でお困りの方、現在捜査を受けている方は、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
闇バイトに応募して特殊詐欺事件の受け子になった事例④
闇バイトに応募して特殊詐欺事件の受け子になった事例④
前回のコラムに引き続き、特殊詐欺事件の受け子をしたとして警察官から呼び出しを受けた事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
Aさんは闇バイトに応募して特殊詐欺事件に受け子としてかかわることになりました。
事件当日、Aさんは特殊詐欺事件の被害者であるVさんから現金100万円を受け取り、指示通り、自分の取り分を抜いたお金を駅のロッカーに預けました。
後日、Aさんの下に、滋賀県大津警察署の警察官から呼び出しを受けることになりました。
(事例はフィクションです。)
特殊詐欺事件と示談
刑事事件では被害者と示談を締結すると不起訴処分になるなどの噂を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
実際には、被害者と示談を締結すれば必ずしも不起訴処分を得られるわけではありませんが、示談を締結することで、不起訴処分や執行猶予付き判決の獲得に有利にはたらく可能性があります。
今回の事例のAさんは、受け子としてVさんから現金100万円を受け取ったわけですから、Vさんの個人情報を知っている可能性があります。
被害者の連絡先などを知っている場合には、加害者自らが被害者に直接連絡を取ってしまうこともあるでしょう。
ですが、加害者が直接被害者と連絡を取ることは、あまりおすすめできません。
被害者は加害者に対して強い処罰感情や恐怖心を抱いている可能性がありますので、加害者が直接被害者に連絡をすることで、新たなトラブルになってしまったり、連絡を取ることを拒絶されてしまう可能性があります。
また、被害者に接触することで証拠隠滅を疑われてしまう可能性もあります。
弁護士を介して示談交渉を行うことで、トラブルの発生などを防いだり、円滑に示談を締結できる可能性がありますから、示談交渉を行う際は、一度、弁護士に相談をすることをおすすめします。
加えて、示談交渉を弁護士に一任することで、仮に逮捕されてしまった場合であっても弁護士が代わりとなって示談交渉を進められます。
また、被害者と示談を締結していることが、釈放を求める際に有利にはたらく場合もありますので、示談交渉は弁護士に任せることが望ましいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス、無料法律相談を行っています。
弁護士による示談交渉以外にも、検察官への処分交渉や有利にはたらく証拠の収集などによって、不起訴処分や執行猶予付き判決を得られる可能性があります。
現在示談交渉でお悩みの方、詐欺罪などの容疑をかけられている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。